肩甲骨が柔らかいとどんな動きが可能でどういう競技メリットがあるのか?
トップアスリートでさえその動きを意識することはほとんどないが、大きくスムースに動く肩甲骨はスポーツ動作に欠かせません。
今回は主にバスケットとスイミングで肩甲骨を上手に使うと腕がどう動くか?さらにどういった動作につながるかを検証しましょう。
Contents
“スキャピュラ”エンジン

肩甲骨が使えるようになれば競技力が確実にアップ
肩甲骨は腕を上手に操作するための強力な駆動機関すなわち(スキャピュラ)エンジンです。
エンジンの出力(可動域・柔軟性・筋発揮能力)が高ければ高い程動作中には余裕のある腕の動きができて競技力に直結します。
決定的に違う要素
例えばNBAと日本のBリーグ、選手の間には技術や戦術理解力以外にも大きく違う要素が存在します。
ハンドリング技術・ボールの扱い方が決定的に違うのです!
バスケットボールを扱うのは手(腕)であり、その動かし方は黒人が8割を占めるNBAとBリーグで全く異なります。

長い腕をさらに長く使えるNBAプレーヤー
黒人選手のボールさばき!は桁違いで日本人ができないようなハンドリングの上手さ、さらにそれを生かしたスピード感溢れるプレイをします。
リーチが長い彼らと比べ日本人のそれは明らかに短く不利は否めませんが、黒人選手はそれ以上に長い腕をより長くみせた動かし方に長けています。
この長い腕をさらに長く使う技術の源こそが肩甲骨の広い可動域とスムースな柔軟性であり、エンジンとして腕の駆動を担う高度な技術です。
大きな手と長いリーチをさらに数㌢遠くへ伸ばせて素早く操作できる腕の動きは、肩甲骨の能力を最大限に生かした結果成し得るものといえるでしょう。
能力を最大限生かす術
体を中心に両手を広げたウイングスパンが大きくそのリーチで動かせるボールハンドリングエリアが桁違いに広い!
例えると大きな球体を有するその軌道(オービット)上であれば、全て自分の領域という競技上の優位性を生み出しているのです。

長い腕を上手に動かせるのはよく動く肩甲骨のおかげ
仮に同じシチュエーションで同じボールを受ける場合、黒人はディフェンス・オフェンス共に上手く体を操作する一方、日本人だと受け損なう等のミスに繋がる可能性が高くなります。
大男達が集うNBAが大迫力でディフェンス・オフェンスのスピード感がハンパないと言われる所以が肩甲骨を含めた体幹の動きの良さにあるのです。
日本人は黒人アスリートのような肩甲骨の動きの幅(余力)がないため、手をちょこまか素早く動かすだけの操作になり、結果的にハンドリング技術向上につながりません。
リーチに余力を残す程の伸びがない分、ちょこまかと速く動かすことでしか対応できないから受け損ない、ボールをとりこぼすミス・シーンが多く観られるのはそのためです。
その差わずか数㌢!でも実はとてつもなく大きな差です!
そういう意味ではBリーグは迫力もスピード感もまだまだNBAの足元にも及びません。
水中での推進力

“ひと伸び”があるかないかで推進力が大きく変わる
その動きに注目が集まることこそありませんが、スイミングにおける肩甲骨の果たす役割もとても重要です。
動き如何によっては推進力に20~30%もの差を生むことになり、勝利と記録を狙うスイマーにとって【肩甲骨エンジン】はなくてはなりません。
盲点となる動き
競泳の腕の動き(ストローク)はおおよそ6つのフェーズに分かれその目的が明確に示されています。
- エントリー
- キャッチ
- プル
- プッシュ
- フィニッシュ
- リカバリー
6つのフェーズで特に推進力を生むのが 3.プル動作(腕下から脇の下にできる “水のかたまり” を後方へ引く動き)です。
例えばクロールではこのプルで如何に多くの水を後方へひと塊にまとめて流すか!で推進力が大きく変わります。
但しこのプルの前、実は1.エントリーと2.キャッチの間には盲点となる動きが隠されています。

この“ひと伸び”が勝敗を分ける
それが肩甲骨をさらに2~3㎝上方回旋させる腕の“もうひと伸び”です。
手を入水直後さらに前方へ数㌢伸ばす腕の操作は肩甲骨の回旋が担っており、この伸び幅によってその後のプル動作で後方へ流す水の体積が大きく変わるからです。
ストロークはいくら“みえる化”できてもその裏に隠されている必須の動きにフォーカスしない限りはやく泳ぐことはできません。
脊柱のしなりと深く関係
片側の腕を交互に繰り出すという意味で背泳ぎも肩甲骨の“ひと伸び”が深く関与します。
クロールと同様手の「1.入水」と「2.キャッチ」の間で肩甲骨から腕を数㌢上方へ伸ばす技術が「3.プル」での大きな“かき”に繋がります。
この時肩甲骨だけが動くわけではなく他のボディ・パーツが少しずつ動くことで結果的に肩甲骨を含めた腕の伸びに繋がることに注目しましょう。

肩甲骨の可動域に余裕があればこそ・・・
その大元は骨盤前傾位でここが駆動の起点となる“エンジン”として働き脊柱のしなり(伸び縮み)と胸郭の拡張、最終的には肩甲骨を含めた腕のダイナミックな動きに繋がります。
骨盤は脚をしなやかに動かす起点となり肩甲骨は腕をダイナミックに操作する起点となります。
双方を“しなる”脊柱ががつなぎ体の中心から動く動作が生まれるわけです。
“肩甲骨エンジン”を身に付ける

視界に入らず手の届かない肩甲骨を上手く動かす方法
バスケやスイミングだけでなく多くのスポーツ動作に必要な肩甲骨を起点とした動き、TM鈴木がおすすめするやり方を紹介します。
動く感覚を引き出す
肩甲骨は構造的に鎖骨と唯一骨同士でつながり、胸郭(肋骨)上を浮いた状態でスライドする人体でも稀な動きをする骨です。
腕を動かすのに別名「天使の羽」が重要な役割を果たす理由については既に示した通り!ここではその特殊な形と肩・肩甲帯全体を使えるような効果的アプローチを紹介します。
肩甲骨は体の裏側にあるため自分で何らかの手を加えることができません。
しかしTM鈴木が開発したパワーコンディショニング・ギア『ツブツブfit』なら、肩甲骨にピンポイントな刺激を生みその動きをしっかり意識することができます。
専門家がマッサージしても届かない肩甲骨のここぞ!というポイントへ体の方向・角度を変え圧をかけて“のり込む”と、劇的な指圧具合やストレッチ感を引き出してくれます。
さらに腕を頭上に伸ばしたり天井へあげたりする毎に肩甲骨に加わる圧が高まり、腕ー肩ー肩甲帯といった一連の動きを意識しながら実際のスポーツ動作に近づけます。
肩甲骨はがしなる言葉があるもののわざわざ“はがす”必要はなく(現実的に“はがれる”ことはないので)、ツブツブfitにのり込むことで十分な可動域アップが期待できます。
加圧からの内転運動
例えば左側へ体を傾けて体重をかけ(左)肩甲骨を内側に寄せることで肩甲骨内転からの腕の操作意識が高まります。
ただ“のる”だけでなくこうした体操作を加えることで肩甲骨をコントロールしながら腕のプッシュアウト等、実際の動きに近づくアプローチが可能です。
肩甲骨上で『ツブツブfit』に“のり込む”ことで脊柱が頭上へ伸びつつ骨盤前傾意識も生まれ、例えば捻りを加えれば姿勢変化もわかります。
『ツブツブfit』に“のる”と骨盤前傾で動く感覚が鋭くなり、ボールハンドリングや水中を楽に進むストリームライン作りに役立つのです。
スポーツ動作の具体的な動き作りとしてパワーコンディショニング・ギア『ツブツブfit』を“のり”こなすのと同時に、肩甲骨から始動する上手な腕の使い方が身に付くでしょう。
スポーツに必要な動きの基礎、特に肩甲骨・骨盤・脊柱が(余力をもって)動く姿勢や動作作りに、パワーコンディショニング・ギア『ツブツブfit』を役立ててください。
まとめ:

長い腕をさらに長く使える技術
▼肩甲骨の(余力を残した)動きを身に付けることで、バスケのハンドリング技術向上やスイミングでの推進力アップが期待できる
▼肩甲骨上でパワーコンディショニング・ギア『ツブツブfit』に[”のる”+加圧]によって“天使の羽”の可動域拡大と周囲筋群の柔軟性アップが期待できる
▼ボールハンドリング技術向上や泳ぎの推進力アップ「もう“ひと伸び”」へ繋げるため、『ツブツブfit』上で各ボディ・パーツを動かせる感覚を高めよう
TM鈴木