知っているようで意外と知らなかった『股関節にのる』の真意とは?~体が扱いやすくなる!わかれば納得の絶対的優位性~

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スポーツ、特に球技では『股関節にのる(のせる)』という言葉が頻繁に使われます!

実際「股関節にのる!」とはどういう意味なのでしょう?どうやら体重移動という行為がひとつの指標になるかもしれません。

スポーツの指導表現には曖昧な言い回しが沢山ありますが、この「股関節にのる(のせる)」もそのひとつではないでしょうか!

今回は「股関節にのる」をプロ・アスレチック・トレーナーの視点から解説していきます。

しっかり理解し関連動作を実践することで、体の扱いやすさ(操作性)が激変する可能性が高まります!(^^)!

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「股関節にのる」の真意

どんな動きであれ股関節にのる!ことは不可欠

この表現をみても一瞬なんのことかわかる人はそう多くはありません。まず股関節がどこなのか?場所も曖昧でどんな動きをするのかも良く理解できないはず。

そこで体の仕組みをイメージできるかが大切になります。股関節のメカニズム・動作も含め少し覗いてみましょう!

股関節に“のる”が意味するもの

股関節は別名:「ボール&ソケット」と呼ばれ、二つの骨である大腿骨骨頭(ボール)と寛骨臼(ソケット=受け皿)が接触する部分です。

通常、ボールである大腿骨骨頭をソケットである寛骨臼がしっかりと包み込み、最も安定するポイントを確保しています。

「股関節にのる」とは、この大腿骨骨頭に寛骨臼より上の上半身が最大に荷重した状態をいいます。

“体重がのった”状態がどういったものか?その「形・仕組み・動き」を知っていれば、はっきりしたイメージが生まれ、動作感覚も身に付きやすくなります。

さらに「今この瞬間は“全”体重がのっているな?今は60%だな!」といったイメージがあれば、動きのメリハリやその速さ・鋭さ等、実際のスポーツ活動にも大いに役立ちます!

仕組みを知る!

(股)関節はまっすぐに伸びた骨同士がついていると考えがちですが、それは大きな間違いです。画像のように先端部付近が独特に曲がったり、ちょっとねじれたりしています。

実はこの「曲がって・ちょっとねじれて」が動くときにとても大切なポイントなのです。

形をよくみるとイメージとは違うもの!

股関節の形はこれまた独特で、関節を過ぎるとちょっと曲がっている!というイメージでもいいかもしれません。

曲っているのは先端部だけ、大腿骨頚という“首”の部分から曲がりボールである骨頭(凸)が、骨盤の前下部にある受け皿:臼蓋(きゅうがい:ソケット)につきます。

この曲がりは正面から観ると約125°(頚体角)、それから膝と大腿骨頚部もねじれが約15°(前捻角)あります。

大腿骨の頚体角

大腿骨の前捻角(内~外へのねじれ)

体重がのる感覚

アクションFAPTAとは

どういうときに股関節に最も体重がのるでしょうか?またはのっていると感じるでしょうか?

「股関節に体重をのせる」上で最も大切なこと、それは成人なら骨盤を今よりも5度~10度前傾させる、つまり骨盤前傾位にすることです。

骨盤前傾位にしなければ股関節に上半身が荷重されないまま、体重が前方/後方/側方等へ逃げやすくなり、上半身の重みを股関節で感じることはできません!

正確には股関節で受け止めるべき荷重を太腿(大腿四頭筋)で受け止めてしまう、つまり腿が辛くなってしまう感覚です。

重心を落として移動することの重要性

日本人アスリートの骨盤傾斜角は意識しない限り中間位(前傾と後傾の中間位置)をわずかに超える程度なので、股関節に荷重するという体の操作が驚く程苦手です。

大相撲で全盛期の白鵬や引退した朝青龍に日本勢が歯が立たなかったのは、身体性能の差としてこの「股関節にのる」ことを知らず、重い上半身を太腿で支えるしかなかったからです。

馬にのる生活が日常のモンゴル勢は、骨盤を前傾させて股関節にのる(体重を乗せる)という感覚を小さい頃から培っていた!その差が如実に現れたといってもいいでしょう。

「股関節にのる」感覚は骨盤前傾姿勢を維持できるかがカギとなるわけです!

その感覚を体感したい!身に付けたいという方はこちらからご相談ください!(^^)!

「股関節にのる」利点

地面からもらう反発力が高まる!?

「股関節にのる(のれる)」ことで果してどんな良いことがあるのでしょう?

人は何らかの利点がなければ実践することはありません。その利点を探ってみましょう。

反発力を高めるのに必須!

様々な動きで不可欠な地面反力

股関節にしっかりのる(体重をのせる)ことができれば、足裏で地面に体重:力をそのまま伝えられ、地面反力(地面から得られるエネルギー)をしっかりと利用することができます。

別名:反発力ともいわれる地面反力は、前(横・後)方向へ体を移動させる際に不可欠なエネルギーを生み出します。

「股関節にのる(体重をのせる)」とは、スポーツ動作においていわばなくてはならない動作感覚なのです!

残念ながら日本人の現在の骨盤傾斜角(中間位付近)では、股関節に完全にのることはできません!

なぜなら彼らには黒人アスリートが先天的に有する骨盤傾斜角がないからです。

骨盤前傾とのセットが理想

骨盤前傾と中間位の機能的な違いは大きい!?

「股関節にのる」感覚を身に付けるために、その理想は黒人アスリートが持つ骨盤傾斜角、約40度前後ということになります。

体の構造上、骨盤が40°前後、前斜め下方に傾けば、“受け皿”である寛骨臼が“ボール”である大腿骨骨頭を覆う面積が3割程増えると言われています。

それだけ“受け皿”がボール面に圧をかけやすい状況が生まれる、つまり荷重しやすくなるというわけです。

日本人の場合、現在の傾斜角+10°で黒人の傾斜角に匹敵します。

この骨盤傾斜角が最も股関節にのりやすくなり、黒人アスリートのように地面からの大きな反発力を得て爆発的に素早い動きが可能となります。

『骨盤前傾位』と「股関節にのる」感覚を身に付けたいあなた、TM鈴木にご相談ください!

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体重移動の感覚が身に付く

体重移動で右股関節にのせる感覚!

右足から左足へ!左足から右脚へ!

自身の体重を股関節を通して各々の足にのせ替えることで荷重する感度が高まり、実際にスムースに素早く力強く移動する感覚が高まります。

ゴルフ・バッティング・ピッチング・テニス等のスイング系ではこの体重移動によってボールに勢い(加速)をつけられるので、パフォーマンスアップには直接的に関わる行為です。

日常の動作、例えば歩くときやもこの感覚を比較的簡単につかめるでしょう。

体を片方の軸足にのせる感覚がわかれば、その割合(比率)を変えることで素早く・スピーディー、かつなめらかに移動可能となり、正に全スポーツ動作に直接関わる大切な要素です。

「股関節にのる」感覚的にはなんとなくわかっていても、実際に「何をどれだけ、そしてどこにのせるのか?」は中々わかりません。

しかしこの表現を具体的にイメージでき、さらに実践的に股関節にのることができれば、スポーツでのあなたの動きは大きな変貌を遂げることでしょう!

まとめ:

“股関節にのる”か否かは骨盤傾斜角がベース!

曖昧な指導表現のひとつ「股関節にのる」についてプロ・トレーナーの視点で解説しました。

「股関節にのる!」とは大腿骨先端の“ボール”面と、骨盤を含む上半身全体の受け皿である半球状の“ソケット”からなる股関節が最大に圧を受けることです。

開脚したスクワットや深いランジ等で股関節への荷重を体感できます。ゴルフを含めたスイング・投球動作等、体重を軸足から移す際に荷重感覚が身に付きます。

「股関節にのる」には40度前後の骨盤傾斜角が必要で、その角度に至らない日本人が“のる” 感覚を得るのは難しいかもしれません。

黒人アスリートがあれほど爆発的・スピーディに動けるのも、骨盤前傾によって「股関節にのる」感覚が元々あって、その割合(比率)を自由に変えられる体感覚を有しているからです。

TM鈴木

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