ある日ふとテーブルをみるとTM鈴木の眼に娘:Mocchiに買ったお人形さんの姿勢が飛び込んできました!
なっ!なんとそのお人形さん(カーリーちゃんと名付けましたが・・・)の長座(足を伸ばして座る)姿勢がTM鈴木が理想としている座り方だったのです(@_@;)
なっ、なんたる偶然!カーリーちゃんの製作者はもしや体のことを深く理解している人!?なのでは?と思ってしまったのでありました。
今回はこのカーリーちゃんの姿勢に観る効果的にハムストリングを伸ばす方法について迫ってみます。
最後までお読みいただければ硬くて伸びようがないと考えていたあなたのハムストリングの緩みが体感でき、そこから始まる動きの変化を感じ取れるはずです!(^^)!
Contents
鮮烈な印象!たかが人形、でも・・・
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これが憧れのカーリーちゃん(^_^)
実際のカーリーちゃんはこのように長座体前屈(脚を伸ばして座る)が得意そうな体勢です(あなたにわかってもらうためカーリーちゃんを裸にしました(:_;))。
もちろん立つこともできますがビックリしたのはその長座の方法なのですね、どこがどう良いのかを明らかにしてみましょう!
聞き分けのない子供の代表!?
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中々いう事を聞いてくれない筋肉の代表!?
ハムストリングはもも裏を縦方向に伸びる筋肉で、坐骨と膝裏の骨(大腿骨遠位端/脛骨近位端)に筋端(筋肉の端っこの腱)が付着しています。
だからこの筋肉を伸ばすには足を前方にあげていく(背臥位:仰向け姿勢の場合天井に向ける)、あるいは上体を前に倒すと伸びてくれます。
しかし事はそう簡単ではなく、なぜならハムストリングは人の筋肉の中でもっとも緩みにくく、そして伸ばしにくい筋肉のひとつだからです。
ハムストリングがなぜそれ程緩みにくい(伸びにくい)のかは、姿勢の変化(人の骨格特性)が関係し、近位(体の中心に近い方)部が坐骨という骨盤の一部についていることに由来します。
つまり骨盤が程よく動いて良いポジション(ハムストリングが最も伸びやすい位置)になってくれないと座骨も動かず、従ってハムストリングは動きを失い伸びてくれないのです。
加齢や体重過多の影響で骨盤は通常、前傾位から中間位・後傾位に変化し、その間にハムストリングもその緩む(伸びる)能力を失ってしまうというわけです。
ハム・ストレッチングの理想形!?
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ストレッチングの理想形
”聞き分けのない”ハムストリングですが、もししっかりと機能すれば、姿勢や動きに大きな変化をもたらす筋肉の代表といっても過言ではありません。
そういった意味でこのカーリーちゃんのストレッチング姿勢は非常に参考になる!いや、人形がそうした状況を創り出せるのだから人間もできるだろうと改めて考えさせられたのでした。
カーリーちゃんの背中をみるとちょっとクネクネという感じの“S”の字(脊柱の生理的彎曲)のようなラインができているのがわかるでしょう。
この“S”字ラインの元は骨盤が前傾位していることであり、そうなると左右の坐骨(座るとき座面にあたる骨)で体重を受けることになり安定します。
この状態で膝を少し曲げることで(実際カーリーちゃんの膝もわずかに曲がっている)、ハムストリングの最も伸びにくい(緩みにくい)座骨に近い近位1/3付近、がしっかりと伸びるようになるわけです。
さらに驚くべきはカーリーちゃんが(人形にも関わらず・・・)股関節をちゃんと最大限屈曲させていることで、イメージ的には少し外側に左右の股関節を位置させて、その間に下っ腹部分をググッとかませていることです。
ここまでハム・ストレッチングに気を配って精巧に作られている人形は中々ないんじゃないかのぉ・・・」と変な関心を抱いてしまいました((+_+))
伸ばすだけでは伸びない現実
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伸ばすだけでは伸びない!
そこにもってきてこの姿勢では・・・
ハムストリングを伸ばそうと思ってストレッチングばかりするのは実は大きな誤解であり、ストレッチという“刺激”だけでは緩める・伸びるという目標は達成できません。
人の体組織は筋肉と骨だけでできているわけではなく、多くの細胞からなる他種多様組織が結成されて今の状態があるわけで、その状況を無視した刺激だけではほとんど痛いだけで効果なしに終わってしまうことも必然なのです。
伸ばすことは動かすことのほんの一部
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自重スクワットでもハムの
伸び縮みを十分感じとれる
中々思い通りにいうことを聞いてくれないハムストリング、ではどうすればこの腿裏筋の聞き分けを良くすることができるのでしょう?
カギとなるのは骨盤の動きで、特に《前傾位・中間位・後傾位》という様々な傾斜角度に対応できる動きの多様性を身に着けることです。
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ストレッチングにも自重トレにもなる!?
骨盤の傾斜角を自在に変えられると坐骨の位置も上下し、結果的にハムストリングには細かな伸び縮みという動きの刺激が入ることになり常に動く状態を維持することが可能です。
こうした細かな伸縮状態をさらに広げていくために自重スクワットや骨盤傾斜運動を加えつつ、適切なストレッチングワークアウトを含めることで腿裏の筋肉はあなたの言う事に従ってくれるはずです!(^^)!
骨盤の動きをよくすることが先決!
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やるなら片脚ずつするのが理想的!
ハムストリングは骨盤の下部(坐骨)に繋がっている関係上、骨盤のスムースな動き(前傾位・中間位・後傾位)を引き出すことがその能力を最大限に引き出す秘訣と言えるでしょう。
その意味で骨盤周囲に働きかけることで骨盤の動きをスムースにできる《セルフ・ボディコンディショニング・ピラー【ツブツブ】》の利用価値は非常に高いと言えます。
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骨盤周りへの働きかけが重要!
間違ってもギュッギュッ!などと脚を開いて上体を床にぺたこーんと着けよう等とは思わないことですね。
骨盤とハムストリング、骨盤と大腰筋等人の姿勢や動きにとって重要な筋肉と骨格の関係を知ればおのずと一般的なストレッチングには限界があることを認識できます。
Mocchiの遊び相手!?であるカーリーちゃんの座り姿勢が、その筋の専門家!?であるTM鈴木に教えてくれた貴重な一日となりました!(^^)!
腿裏筋のストレッチングにはカーリーちゃん姿勢を参考にしてみては如何でしょう!(^^)!
まとめ
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この動きがハムを伸ばす決め手!
ある日自宅のテーブルにあったカーリーちゃんの座位姿勢を観て、ハムストリングのストレッチングにピタリと適していると感づいた内容について記しました。
人の身体には様々な構成要素があるため、ストレッチングだけで伸びにくい・緩みにくい部分を変えようと思っても限界があります。
ポイントは骨盤の多様な動きを日常的に(例えば歯磨きと同じように)施すことで、家事の動き日常動作、そして運動等の小さな収縮変化を習慣化することです。
人形にも関わらずカーリーちゃんの姿勢は、ハムストリングを“適度に”伸ばせる骨盤へのイメージや調度良い刺激を得られる工夫が凝らされているようにみえました!
ハムを伸ばしたい(緩めたい)と考えているあなた、その“進む方向”に迷ったら是非、カーリーちゃんを参考にしてみましょう!(^^)!
TM鈴木