『空前絶後!』速く走るための機能的骨盤前傾位にフォーカス~骨盤傾斜角と脊柱の【しなり】で前方推進力は驚く程変わる~

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スプリント、例えば100mや200mでは最低でも4つの要素が必要だといわれ、いずれも知っているのといないのとでは身体の使い方や動き方に大きな差がでます。

①反応時間

②30mまでの加速

③中間疾走~フィニッシュ

*1) ④コーナリング 200m以上のスプリントの場合

骨盤前傾を維持しながら走る(体を動かす)技術は特に③で生かされますが、ではどのような使い方をすれば60mからの後半の伸びに繋がるのでしょうか?

本稿ではスプリント(速く走る)能力について、特に中間疾走からフィニッシュに至る場面での骨盤前傾位の利点と新たに得た知見を紹介します。

最後までお読みいただければ速く走れる要因に気付き、骨盤前傾位での体の動かし方についてのイメージが高まることで実際のスプリント技術に生かせるはずです!(^^)!

注)当稿は2017・2・14掲載の『速く走るための機能的骨盤前傾位(FAPTA)~ただし周囲筋群がしっかり働く状態にする必要あり!~』をタイトルを含め大幅に加筆修正したものです。

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速く走るための骨盤前傾位

機能的骨盤前傾位

image1:

長い足と手をMAXに使いこなす技術

その中心は骨盤前傾位

黒人アスリートがスポーツ界においてこれほど活躍できる秘密は、筋発揮能力もその大きな要因ですが、その姿勢をみれば明らかに違うことがおわかりでしょう。

黒人アスリートの姿勢はしっかりと真上(頭上)に伸びていますが、体幹が頭上にしっかりと伸びるのは骨盤前傾の影響が大きいのです。

機能的骨盤前傾位:FAPTAとは?

骨盤前傾位比較

image2:

TM鈴木おすすめ!

(機能的)骨盤前傾位:FAPTA

機能的骨盤前傾位(:FAPTA)とは真横から観て(矢状面)、股関節を中心軸とした骨盤の前下方への傾き角のことをいいます。

この傾きがある一定以上の場合を骨盤前傾位と呼びますが、具体的な傾斜角については色々と意見がわかれていて明確な考察はありません。

骨盤前傾角の測定でもいくつか指標がありますが、外から観て最もわかりやすいのはASIS(上前腸骨棘)とPSIS(上後腸骨棘)の高さを線で結び水平面(床)と交わる傾斜角度を算出する方法です。

一般的にはこのASIS-PSIS傾斜角は8~12度と言われていますが、日本人アスリートだと15~25度、黒人アスリートは35~45度程あると言われています。

黒人アスリートの優位性

なぜ骨盤前傾位がパフォーマンスを高めるのかと言えば、黒人アスリートをみれば一目瞭然でしょう。

彼ら/彼女らの骨盤周りや体幹部は、見た目でも機能でも他の人種とは明らかに違い、例えばお尻の位置が高く足が非常に長くみえたり(実際に長いし!)、さらに(横から観て)体幹が“S”字形状でしなやかに動く様が観られます。

運動能力にはさらに大きな違いが出現することとなり、100mや200mのスプリント系種目、800m・1500m・5000m・10000m・マラソンといった中・長距離系も上位はほとんどが黒人アスリートで占められています。

さらにNBAは全体の7割程が黒人アスリートですし、NFLやMLBでも彼らの活躍は他の人種に比べ突出しています。

いくつかの報告によれば、黒人スプリンターと日本人の大腰筋断面積を比較したところ、前者が約3倍程大きいということです。

大腰筋は太腿を体幹部に近づけたり、片脚での支持安定性に欠かせない筋肉であり、強力な脚の振りを実現するために欠かせない筋肉なのであり、こうした体格・機能特性に黒人アスリートの強さの一端が伺えます。

黒人アスリートの能力に近づく!

日本人(アスリート・一般人含め)も骨盤を意図的に前傾させることは可能ですが、実のところそれではまともに身体を動かすことさえできず、パフォーマンスがガクンと落ちてしまうのは明らかです。

なんといっても考えなくてもいい自然な骨盤の傾きは体を動かす際に負担となることはありませんが、意図的に傾斜させた骨盤前傾位だと慣れないうちは走り(動き)に相当の違和感を伴うことが予想されます。

これは考えてみれば無理もないことで、単に骨盤前傾位にした状態では周りの筋肉が骨盤の傾きに合わせて動くこともなく、またその訓練をしていないのですから当然といえば当然です。

骨盤を前傾しても周囲の筋肉・その他の組織が骨盤の傾きに合わせて働かないようでは、骨盤前傾位の意味がありません。

ということは骨盤を前傾させたまま周囲の筋肉が呼応して働くようにすれば『黒人アスリートが持つ運動能力に近づけるかも!』と考えれば腑に落ちるかもしれませんよね!(^^)!

骨盤を前傾位にしてその状態を動作中維持するには、骨盤前傾に使われる筋肉の再教育が必要で、そのためのノウハウを持ち指導ができるか否かは今後のパフォーマンスアップのカギをにぎる重要な要素です。

動きの仕組みを理解した証:FAPTA

image3:

FAPTAの性能を存分に生かす!

FAPTA(《機能的》骨盤前傾位)の成否の可能性は、身体や動きの仕組みを深く理解することにかかっているといっても過言ではありません!

目的とする動きに対して骨盤の傾斜がどうなるのか?そのイメージを脳内で深めるためには骨盤とは?前傾とはなんぞや?といった課題を、脳と体双方で理解できる能力が必須なのです。

骨盤前傾位には周囲筋の筋長バランスを!

(機能的)骨盤前傾位:FAPTAには以下にあげる筋群の収縮と伸張がカギとなり、こうした筋肉の位置やその特性、そして動きにおける役割を知っていればその可能性は大きく向上します。

・大腰筋/腸骨筋&ハムストリング(主働/拮抗作用)

・大臀筋/中小臀筋/脊柱起立筋・多裂筋(背面筋群)

・腹横筋/腹空圧/内腹斜筋/大腿直筋(前面筋群)

特に大腰筋・ハムストリングは伸ばされながら(それ以上伸ばされないようにするために我慢する)力を発揮する伸張性収縮が得意な筋肉で、骨盤前傾位の成否に大きく関わっています。

こうした筋肉が骨盤前傾位で機能する・働くようにするトレーニング(エクササイズ)が機能的骨盤前傾には必要不可欠なのです。

機能的骨盤前傾位:『FAPTAーエクサ』についてはこちらにお問合せ下さい。

常識がすべてではない!

こうした骨盤前傾位姿勢は専門家の多くが腰痛のリスクや競技力アップに貢献しないとする一方で、後傾位では高いパフォーマンスは望めず、だから中間位を勧めるというケースが目立ちます。

ではなぜ黒人アスリートの多くは骨盤が前傾したまま動けるのか、そして高いパフォーマンスを発揮できるのか、そこに触れることもせずにはなから答えを出すという手法には大いに疑問を感じざるを得ません。

たしかに付け焼刃的な骨盤前傾位は反り腰にもなりケガのリスクも伴うから、おすすめはできません。

さらに体が慣れていない状態では非常にギクシャクした動きになりかねず、パフォーマンスどころではないため、黒人の骨盤前傾位とは大きく違うポイントです。

独自視点が原点:FAPTAエクサ

そこでTM鈴木は黒人アスリートが持つ骨盤前傾位に必要な以下の3要素に重点を置いたTM鈴木独自の機能的骨盤前傾位FAPTAエクサ*1)を推奨しています。

*1)Functional Anterior Pelvic Tilt Angle(FAPTA)

・反り腰(腰椎の極端な前弯)を回避する

・骨盤前傾によって脊柱や股関節周りの筋肉が反応する

・骨盤前傾によるギクシャクした動きを回避する

骨盤前傾で最大のリスクといわれる腰を痛める要因であろう反り腰、つまり腰椎の前弯を回避する方法や、黒人アスリートと同様の機能的骨盤前傾位にするやり方を約10年の歳月をかけて開発してきました。

骨盤が前下方に傾くだけの単なる前傾位ではなく、黒人アスリートやスーパーモデル・バレリーナのように機能的骨盤前傾位にするための手法であり、数年をかけて骨盤の前傾位と周りの筋肉の再教育を促すものです。

機能的骨盤前傾位による感覚変化

走りの違い

image4:

動作中に意識変化に驚くはず!?

FAPTAで走る(動く)とまず思った程腿が上がらないことに気づくはずです。

しかしそれは今迄は腿を上げるというイメージが先行していた脳の感覚を、まったく違った動かし方にすることで新たな刺激が加わっているからです。

脳にはどこに意識を持っていけばいいのか!という迷いが生じ、それを「ここの動きにイメージをリンクさせてあげな!」という風に導いてあげるのが、機能的骨盤前傾位を維持して動作させるFAPTAエクサの考え方です。

立位での違い

骨盤前傾位姿勢になると立位でまず重心が明らかに前方に移動しますが、そうなると身体が自然に前に倒れるような感覚になるはずです。

そのまま放っておくと身体が前に倒れそうになる!だからその状況で脚を前に踏み出すと倒れそうになる状態を予防し、同時に前方への推進力が高まるというわけです。

マイ骨盤前傾後傾1後傾2重ね合せ

image5:

骨盤・体幹部の動きを

明らかにイメージできるFAPTA

速く走るために脚(腿)をあげて前に進もうとしていた感覚から、【前に倒れそうになる】から脚を一歩前に踏み出すというイメージに変える作業が必要なのです。

このイメージにする条件として腿裏がしっかりと伸びてる状態、ハムストリングがピーンと張っている感覚が必要で、合わせて脹脛(ふくらはぎ)が伸びている感じも重要です。

立位ではそのままでは前方に倒れてしまいそうになるため、フォアフットや脛(前脛骨筋)で前に倒れないように踏ん張る(つっかえ棒というべきか)感覚もある方が有利です。

因みに骨盤前傾になりにくいのはハムストリングと大腰筋が縮まっているのが最大の要因で、両者はその性質から骨盤前傾位のバランス(つり合い)を保つ重要な筋肉と言われています。

立位では両方の筋肉が適度に伸びている状態が最も骨盤前傾しやすく、合わせて起立筋・臀筋群、多裂筋等が縮まり腹直筋が伸びている状態が最適とされます。

FAPTAを維持しながら走る感覚

・腿が思った程上がらない

今までは腿を上げて推進力を得る!いや、そういう風に自分で思っていましたが、それは身体の仕組みと機能を知っていれば正解でないことがわかるはずです。

骨盤前傾位が大きくなればなるほど、(腿をあげられない代わりに)身体が前に倒れやすくなるため、脚を一歩前に踏み出すという動きが自然に身に付きます。

前方に進むわけですから腿をあげるという、ある意味非効率な動作は必要ないわけです。

そして最大のポイントは脚があがらない代わりに、前に踏み出す側の骨盤(腸骨)でもって脚を引っ張り上げている感触がです。

これが所謂【ヘソから下が脚】という感覚に相違ないでしょう。

・斜め後下方への蹴り出しが強く大きくなる

腿が前上方に上がりにくいのは前傾するための作用ですが、はやく走るために必要な腿の上げ幅は十分に確保されています。

腿を適度に(勢いよく)あげると同時に脚の斜め後下方への蹴り出しが強く大きくなり、さらに脚を後方に振り出す幅、つまり最大伸展可動域が大きくなります。

腿をあげて前方への推進力を得る方法は廃れたとはいえ今でも多くの現場で行われていることです。

それはあながち間違いではありません。あげた脚(足)を素早く身体の真下におろすことで弾性力(からだを弾ませる力)を利用することができるからです。

しかしそれではベクトル(力の向きと量)が斜め前方への推進力にいかされず、上に向いてしまう(上に跳んでしまう)ことが多くなり速さには反映されないでしょう。

・大腰筋を主とするおへそ両脇部分の急激なストレス

FAPTAによる股関節の最大伸展により斜め後下方の地面を蹴った足は、

①同じ力の反発を地面から受け

②大腰筋をはじめとする縦方向に伸ばされたおへそ両脇の筋肉が急激に縮まり

③前方へ大きく鋭く振り出される

これが片側脚の「ひと蹴り」のメカニズムとなります。

大腰筋は伸ばされながら力を発揮する(伸張性収縮)が得意な筋肉であり、この地面を蹴る瞬間に(体の安定性を維持しようと)最大の能力を発揮することになります。

これが大腰筋を主とする骨盤~脚のバネ作用、所謂“しなる”脚の動きの仕組みです。

地面を蹴ったあとの大腰筋のこの収縮は脚の蹴り上げより一瞬早く起こるため、真横から観ると骨盤がグイッと脚よりも一瞬早く動く(始動)のがわかります。

特に黒人アスリートが同側腸骨(骨盤の一部)の動きが脚よりも一瞬速く・強く・大きいのは、先述した断面積が大きく質的能力の高い大腰筋が影響していると考えられています。

エネルギー伝達効率と指導事情

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比類なきpower transfer!

地面反力を含め足(下半身)から手(上半身)へのエネルギー伝達効率は、骨盤前傾位では驚く程高くなることが期待できます。

こうしたFAPTAによる力(伝達)の流れを指導するには、その姿勢の仕組みに精通し実際の現場で実践していないと太刀打ちはできないでしょう。

エネルギーを伝える能力に優れる

骨盤前傾位は身体のほぼ真下に足を着地しながら着地足側の骨盤にグイッと体重を乗せて、斜め後下方への蹴り出しを強く・大きくすることで前への推進力に変えることが可能です。

足を勢いよく地面に着地する(バーンと足裏で打ちつける力)際、その力が強ければ強い程弾性エネルギー(ゴムのようにはずむ力)が大きくなります。

下半身から上半身に伝わる際、地面から得た反発力は通常ならわずかな腰の折れ具合によりその損失が高まりますが、骨盤前傾位はそのロスが極力抑えられて上半身で大きな力を発揮しやすくなります。

だから黒人アスリートは後方への脚の蹴り毎に頭が『コッコッコッ』と前に勢いよくでるように走るわけです。

頭の前方へのリズミックな動きは体幹部の大きなしなりの反作用、つまり下半身で得たエネルギーを効率的に伝えた結果で、骨盤の前傾により脊柱・胸郭・肩甲骨・股関節が呼応し、連続性を持った動きで《しなる》体幹からエネルギーを生み出しているのです。

一般の技術指導では教えられない理由

速く走る技術はそれを経験した者やその技術の指導経験のある人しか教えられません。

そうした経験者や指導者たちは速く走るための様々な指導技術を持っていますが、残念なことに骨盤前傾位で身体を動かすための知識・技術は持っていません。

短・中長距離技術指導者は実際に骨盤の前後傾をして速く走る技術を高めてきた人達ではないため、骨盤前傾位で速く走るための技術は指導できないのです。

TM鈴木は10数年にわたる骨盤前傾動作の調査・研究、そして実践によって骨盤前傾を維持した状態で速く走る・素早く身体を動かす指導技術や実践方法を身に付けています。

機能的骨盤前傾位での動きはそれを経験し実践した者でなければわからないのです!

FAPTA(機能的骨盤前傾位)に興味を持ち是非、体験したい方、こちらまでお申込みください。

まずはTV通話によるカウンセリング(¥500/15分:ご事情を伺うこと)からはじめてみませんか?

機能的骨盤前傾バナー

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骨盤前傾位の秘密がわかる?

まとめ:FAPTA

前傾位

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黒人アスリートの優位性に着目!

速く走るために骨盤前傾位は必要不可欠な身体の機能ですが、単に骨盤の傾斜角だけを変えても反り腰等によるケガのリスクを高める要因となりかねません。

骨盤は前傾することでその優位性は高まりますが、同時にその傾斜角に合わせた股関節・脊柱・胸郭・肩甲骨周辺組織の機能性を高め、ある程度自然に動くよう周囲筋群との連動・協調性を確保しておくことが洗練された動作を生むコツと言えるでしょう。

こうした機能的骨盤前傾の獲得にはある程度の時間を擁しますが、それはFAPTAを実践した指導者の元そのメカニズムを体系的に学び、実際の骨盤前傾位での様々な動作を経験する必要があるからです。

運動能力(パフォーマンス)アップのためには必要な時間であり、機能的骨盤前傾位での動作習得を楽しむくらいの余裕を持って実践することが肝心でしょう。

実際、FAPTAを学んでいる日々は身体を動かす感覚が変化するため、むしろとても新鮮で新たな刺激を得られる喜びに浸ることができるはずです!(^^)!

TM鈴木

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