体幹機能と運動能力

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昨今は体幹トレーニングが大流行です。

手(肘)と足で身体を支えたりするプランク系や腹横筋を刺激するドローイン等が体幹トレーニングの代表的なエクササイズです。

と一般的には思われがちですが、実際には大きく異なります。

ブリッジ(プランク)系エクササイズは体幹トレーニングのほんの一部に過ぎません。

体幹トレーニングという名称は存在しますが、実のところその実態はどういったものか明確に示されているわけではありません。

この背景には体幹トレーニングについての様々な誤解や間違った解釈があります。

そこで体幹やコアの本質についてTM鈴木の視点から迫ってみました。

当稿を読めば体幹と関連するトレーニングの本質(コア・エッセンス)を理解していただけるはずです。

教える人によって大きく違う!?

体幹について、あるいは体幹トレーニングは指導者によってその内容は大きく異なります。

つまり指導者のバックグラウンドを如実に現しているものと言えるでしょう。

指導者の経験や知識に左右される!?

教える人により様々な種目が存在する体幹トレーニングですが、実施した人すべてに効果があるかと言えばそうではありません。

場合によってはまったく無意味なトレーニングとなってしまう場合も少なくないのです。

なぜなら指導者が選ぶその方法がクライアントに合っていない場合があるからです。

その根底には指導者の持つ(経験・知識等)のバックグラウンドが影響していると考えられます。

例えばボディビル出身の(パーソナル)トレーナーであれば「体幹ならバーベルを持ち上げる過程で鍛えられるのだから、身体を支えるような典型的な体幹(コア)トレーニングをわざわざ入れる必要はない!」と考えるかもしれません。

実際にそういった人達が提供するメニューを見てみるとバーベルやダンベル(はたまたケトルベル等のニューアイテム)をバンバンやらせているし、そこにはプランク系エクササイズ等を含めた自重トレ等を入れる余裕も意味もない!といった強い信念が伺えます。

*1)すべてのボディビル系トレーナーがそうした考えに基づくかかといえばそうではありません。

この傾向は各々の経験や勉強してきた知識に基づいている場合が多く、ヨガやピラティスの知見があるトレーナーなら“身体の軸”を意識した専門のポーズや器具を基本とするでしょうし、フィットネス系であればバランスボールやストレッチポール等を体幹トレーニングに組み込んだりするという具合です。

各々の競技出身者であればまったく別の当該競技をアレンジしたコアへの刺激を加え上で、さらにプランク系やドローイン等を組み合せたりとそれぞれに工夫を凝らしているはずです。

体幹のイロハに迫る!

先の指導者のバックグラウンドで変わる指導内容ですが、基本は掴んでおいたほうがよさそうです。

まずそもそも体幹とはどこの部分を示すのでしょうか?

簡単に言えば両腕と両脚を除いた頭部-頸部-胴体の部分を体幹と表します。

頭部は体幹の一部!?

しかしここがひとつ問題で頭部を体幹に含めるかどうかは専門家の間でも意見が分かれるところです。

しかし、

・頭は(腕や脚のように)移動手段ではない

・頭部は脊柱という(中心)軸を通して繋がっている

といった2つの理由から最近では頭部までを含めて体幹と呼称する場合が多く見受けられます。

TM鈴木も体幹とは頭部(頸部)を含んだもの、つまり頭部は体幹の1ユニットだとの考えを肯定しています。

ですから実際のメニューには頭部の動きと胴体を1つのユニットとして、コアへの刺激を加えています。

体幹の動きだけを意識できる!?

例えばもしあなたに腕や脚がなかったとしたらどうやって動けばいいのでしょうか?前後左右に移動できますか?

電動車いす等の機器を使わずに自力で例えば室内を移動する場合を考えてみてください。

そしてイースター島のモアイ像がどうやって移動したのか(動かされたのか)も大いに参考になるはずです。

人は、あるいはモノはその移動手段としての腕や脚がなかったとしても体を動かしたり、全方向へ移動することはできるのです。

ではどこがその腕や脚の役割を担うのでしょう?

賢明なあなたならもうお分かりですね(^_^)

体幹には(あくまでも副次的ですが)そうした移動を司る役割もあります。

爬虫類のヘビだって手や足はありませんが、身体をクネクネとくねらせて移動しているではありませんか!

体幹の中心はどこ?

体幹の中心、つまり(中心)軸はどこなのか?ということですが。。。

多くの指導者がこうしたトレーニングの際、「(中心)軸を意識してぇ~!」とリクエストしたりしますが、その(中心)軸とはどこなのか?をはっきりと言ってくれるセンセイはほとんどいません!

←正直それも問題なのです!軸がわからないのに意識するなんぞムリでしょっ!

解剖学的な観点から言えば中心軸、つまり“焼き鳥を刺す串”の役割を担うのは脊柱です。

椎骨(ついこつ)という背骨の一部が頭蓋骨の下からお尻まで25個の骨で連なっている(一説には尾骨を加えた26個とも28個とも言われるが・・・)、この部分を脊柱といいます。

実際のところ脊柱は“焼き鳥の串”のように真っ直ぐではありません。

真横から見ると“S”字のカーブ(生理的彎曲)を描いており、この形状がボウリング球程の重さの頭を支え、重力に抗って立位での身体を支えるという重要な役割を担っています。

頭部を含め体幹と呼ぶと上述しましたが、その体幹の(中心)軸はどこ?と問われればこれまたはっきりしていない、まあ脊柱がどうやら中心の軸となるらしいという程度ではあるのですがね。

脊柱の最も重要な要素:【しなり】

意味合いとしては「そんな程度」の脊柱ですが、役割・機能としての脊柱はとても重要な動作の担い手です。脊柱が理想的なカーブ(生理的彎曲)を描いていない(焼き鳥の串のように真っ直ぐだと)場合、その動きは極端な程制限されてしまいます。

体幹の動き云々の前に脊柱の動きが制限されていないこと、これがパフォーマンスを高める最も重要な要素といっても過言ではないのです。

脊柱は元々【しなる】動きの特性を持っています。

【しなる】のイメージで最も近いのが竹、特に若竹です。相当曲がっても折れることはまずありません。

前後に揺られ曲げられ、そして捻じられようとも折れずに力を緩めれば元の形に戻る(落ち着く)、脊柱も正にそのような動きが理想なのです。

しかし加齢や運動不足・体重過多等、様々な要因によってその【しなる】動きが制限されることは周知のとおりです。

体幹トレーニングの基礎の基礎はこの脊柱の【しなる】能力を高めることに他なりません。

【しなり】を得るために必要な考え方を『ピラコン(ピラー・ダイナミック・コントロール)』と呼んでいます。

【ピラコン】とは?
あなたは【ピラコン】についてどの程度ご存じでしょうか? 【ピラコン】とはTM鈴木が育んだいわば人の体幹の動きに関する考え方です。 ...

四足動物の走りには多くのヒントが隠されている!?

『ピラコン』の考え方を忠実に再現する地上最速の走り屋がいます!

獲物を追いかけるときには100km/hを超えるともいわれるチーターです。

チーターの最大の武器はその速さですが、快足を生み出す源が脊柱の強靭でしなやかな動きである【しなり】です。

さらにこの【しなり】は骨盤の過度の前傾位によって生み出されます。

人間にも当てはまることですが骨盤が(ある意味過度に)前傾しない限り、脊柱の強靭な【しなり】は生まれません。

黒人アスリートが前に進む推進力(特に短・中距離で)が総じて高いのは、人種差も含む骨盤の過度の前傾位に由来するとも言われています。

目に見えない最も大切な役割

体幹の役割で最も重要なこと、それは見た目ではあまり理解できないことです。

体幹は決して固めるだけのものではないですし、かといってヘビのようにグニャグニャとした動きが必要かと言われればそうではありません。

元々の骨格形態が違うのだから人とヘビを比べても無理がありますよね(ー_ー)!!

様々な状況にベストマッチするよう適宜その形状や状態を変えられること、ある程度固定する・固める必要はありますが、その根底には脊柱の竹のような【しなり】が必要です。

エネルギーロスをなくす

Chart1

体幹の最も重要な役割・・・、それは脊柱の動きと周囲筋群との協調運動、そしてその運動の連鎖性(運動に直接関わるエネルギーの流れ)を腕や脚、さらにはその先にある用具(例:テニスラケット・クラブ・バット等)にエネルギー:力をロスすることなく伝えることです。

そう!人間が動いたりモノを動かすためには必ずその推進力となるべきエネルギーが発生するのです。

そのエネルギーはその人の持つ動きの効率性に大きく左右されます。

動く時のエネルギーはどこから生まれるのか?

それは地面からで、それを大まかに言えば床反力(地面反力)といいます(チャートの青い↑)。

例えば走るときには地面を足裏で蹴ってエネルギーをもらい、そのエネルギーを脚-体幹(骨盤・脊柱・胸郭・頭部)-腕に伝えてエネルギーを放出しながら前に進んで行きます。

体幹を通る過程でエネルギーは数十%程低下するといわれています。

その低下は体幹に動きを与えることで改善することができるわけです。

Chart2

体幹を鍛えるとパフォーマンスがアップするの?

答えはノーです。

もしイエスという専門家がいればそれはコアの性質を理解していないか、知識を得る過程で誤認している人かもしれません。

体幹トレーニングと称した様々な関連運動は確かに体幹部を刺激できるものかもしれません。

しかしそれが本当にスポーツ現場で機能する(役に立つ)かどうかはまったく別の話です。

体幹をトレーニングすればすべての問題が解決するかの如く風評するマスコミもありますが、ある点に着目しない限り間違った身体の使い方を覚えることに他なりません。

おさえるべきポイント

体幹トレーニング・コアトレーニング等と呼ばれる方法で必要なのは、どんな激しい当たり・ぶちかましにも耐えられる身体を作ることではありません。

動きながら様々な状況に応じて身体を操作(コントロール)する能力、それが体幹トレーニングをスポーツ現場で機能させる唯一無二の役割です。

骨盤を最適な前傾位に維持する

TM鈴木オリジナルのコアエクサ(エクササイズの略)は通常の体幹トレーニングとは一線を画し自分の想い通りに動くための体幹、しいては動き作りを提供しています。

コアエクサを体験していただく過程であなた自身の最適な骨盤前傾位を見つけていただき、その角度で様々な運動プログラムを体感していただきます。

骨盤を通常の傾斜角度よりも大きくするため特に背中・臀部・ハムストリングといった裏側部分、そして大腰筋を主とする体幹深部筋群が大幅に使いやすくなります。

大腰筋は骨盤を介し脊柱と股関節を繋ぐ唯一の筋肉です。

下肢から発生するエネルギーは股関節の動きが大きければ大きい程活性化し、それと繋がる大腰筋によって脊柱の大きな【しなり】を生み出し力をロスすることなく上半身や腕に伝えやすくなるのです。

骨盤を前傾位に導く訓練を積むことで脊柱の【しなり】と体幹部のダイナミックな動きを獲得でき、さらに股関節や肩甲骨・肩関節を通して脚や腕の大きな【しなり】にも繋がっていきます。

どんなトレーニングもコアエクサに!

実際には世に出回っているほぼすべてのトレーニングが体幹の機能に関与します。

つまりどんなトレーニングをしても体幹のトレーニングになり得るのです。

その考えの元が骨盤の最適な前傾位であり、さらに言えば小さなボールが下腹部奥に常にあるイメージです。

[ピンポン玉より一回り小さい架空の(イメージされた)ボールが下っ腹の奥に存在する]

Imaging tiny ball placed at lower deep belly(ITB@LDB)

“一般的な”体幹トレーニングをしていてはこの思考(イメージ)にはいきつきませんし、身に付きません。

逆に言えばこうした思考がないと、単に体幹トレーニングとわざわざ謳ったいくつかの特化された動きを辛抱強く行っているだけにすぎず、その効果を今あなたが行っているスポーツに反映させることは難しいでしょう!

しかし最適な骨盤前傾位を保持しながらTM鈴木がおすすめする洗練されたプログラムをこなしていくことで、先のイメージが脳の引出しの中に格納され(必要な時に)出し入れできるようになるのです。

その下っ腹の奥にイメージされた小さなボール位置を自覚するには骨盤をしっかりと前傾させた状態でのオリジナルなコアエクサが必要不可欠になります。

ボールがあれば基準がわかる!

ボールが下腹部奥にあるイメージを作り上げることは、スポーツ動作を考える上で非常に大切な要素です。

なぜならボールが立体的な状況で0(ゼロ)という基準点が自分の頭の中にイメージできるからです。

基準がわかれば間違えた動きをしたとしてもすぐにその基準(点)に戻すことができます。

動作をブレないようにするのではなく(ブレないにこしたことはないけど)、基準点がイメージできることで、動作はブレてもよく、すぐに元に戻せる能力を身に着ければ良いとう理屈です。。

TM鈴木式コアエクサではこのブレてもすぐに元に戻せるという考え方を基礎として、体幹部のインナーユニットを全方位的に大小様々な力・圧力で刺激し、股関節や脚そして肩甲骨や腕と連動させていきます。

前傾位を作り出すアイテム

最適な前傾位への骨盤傾斜シフト、そして脊柱の【しなり】を生み出すには必須のアイテムが存在します。

それがこの『セルフ・ボディコンディショニング・ピラー【ツブツブ】』です。

【ツブツブ】って何?
【ツブツブ】とはプロアスレチックトレーナーであるTM鈴木みずから考案・開発し販売までを手掛ける [セルフ・ボディメンテナンス(ボディコ...

【ツブツブ】は背中・臀部・ハムストリング等セルフでは中々できない裏側の筋肉や関連組織への圧やマッサージ効果生み出しますが、その最も重要な役割はあなたにとって最適な骨盤前傾位を作り上げることです。

最適な骨盤前傾位は以下の重要な3要素を引き出します。

1.脊柱の【しなり】を生む

2.上述した下腹部奥のボールをイメージできる

3.日常的にはほとんど働かない大腰筋の力発揮機能を高める

普段は縮まりがちで硬くなりやすい大腰筋は骨盤を前傾位にすることでしっかりと伸びることわかっており、その反射作用に十分に縮まるという筋の能力を最大限に高めます。

大腰筋の能力は横隔膜・腹横筋・多裂筋さらには骨盤底筋群といった腹部のインナーユニットの筋協調を大幅に高め、その結果足を地面に着いて支える体重支持機能を飛躍にも繋がります。

こうした脊柱&体幹機能の能力アップが技術的な高まりとの相乗効果により結果的にハイパフォーマンスに繋がるというわけです。

ですから体幹トレーニングによってパフォーマンスが高まるのではなく、体に眠っていた筋・関連組織の能力がたかまったことで技術練習に反映されるというのが正解でしょう。

これがトータルでみるTM鈴木が提供するコアエクサの内容です。

まとめ:

体幹はスポーツの様々な動作で必須となる要素を含んでいます。

別名コア、またはインナーユニットとも言われる体幹の能力は激しい当りに対し負けないような固める能力でもなければクネクネと動かせる機能でもありません。

その時々の変化する状況において、地面から得たエネルギー(床反力)をロスなく他の部位へ運ぶ中継基地としての役割を担っています。

その目的はエネルギー(力)を手や足といった末端部、またはラケット・バット・クラブ等にロスなくおくること送ることです。

ロスを極力回避するための体幹の能力を最大限に引き出すには骨盤の最適な前傾位が必要です。

最適な骨盤前傾位の維持から下腹部奥の“小さなボール”をイメージできるよう最高のパフォーマンスに繋がるメニューを提供する、それがTM鈴木が独自に開発・提供する内容です。

体幹やコアの深い理解とともにあなたのパフォーマンスが少しずつよくなっていくことを願っています!(^^)!

TM鈴木

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