サニブラウン【9秒97】が示すメンタル・キャパシティ~『今の実力を最大限発揮する』準備思考で目指すゴール~

シェアする

【9秒97】サニブラウン・ハキーム選手(20 フロリダ大)日本新記録(全米大学陸上選手権)達成

このニュースが流れた時、日本国民の多くは大そう驚いたかもしれませんが、【骨盤前傾マニア】は瞬間「まだ序の口だな!」と思ったものでした。

はっきり言って彼の能力はこんなものではありません!

25歳までには9秒7〇台を出せるポテンシャルがあると予想しています。

今回はそんな彼の主にコメントから読み取れる凄さについて解説しましょう!

かるのび・フレンズ募集中!
LINE@「かるのび・ライフ」はこちら!
友だち追加

速く走ろうとしていない!?

記録のその先がゴール(時事ドットコム)

サニブランの本当に凄いところは「速く走ろうとしていない」ところです!

何をいっているか?と叱られそうですが、誤解を恐れずに言えば結果的に速かったら」いい!という考えなのです。

つまり速く走るにはその前に思考の準備プロセスが大切なことを、彼のコメントは如実に示しています。

才能は心にやどる!

大切なことは今の体のポテンシャル(脳力)で最大限に走れること!

人間はどんなに頑張ろうとも必要以上の実力を発揮することはできません!

今持っている実力・能力があなたが発揮できる最高のポテンシャルなのです!だからそれ以上は出せないし、もしそれ以下であったなら次につながる課題が見つかる。

どちらに転んだとしてもレースや試合では大きな成果をあげたことになります。

実際、サニブラウン選手の今回の成績はアメリカ国内のしかも学生だけの大会(全米大学選手権)で、さらに3位となったに過ぎません。

結果的にみれば世界と戦うアメリカの一線級と対峙しているわけではなく(学生でも世界レベルがいることは事実だが)、その中での3位は本人的に次の課題が見つかったという程度でしょう。

日本記録を出した直後にさっさとトラックを後にし、200mに備えたのは「今の実力を200で発揮する」と気持ちを素早く切り替えたからに他なりません。

9秒97の日本記録に歓喜するのは、その事実をニュースにして売り上げを伸ばそうと躍起になるメディアと洗脳される視聴者、そして常識的思考しか持たない国内の指導・関係者だけ。

本人は記録更新より何より負けたこと、そしてレースタクティクスにしか興味はなく、それが彼の才能を花開かせる手前に導いた要因でしょう。

メンタルの成長が結果につながる

5日の準決勝で追い風参考ながら9秒96を叩き出した時のコメントです。

「とりあえず、自分の走りをすれば、ひけを取らないと思っていた、あまり気にせず、自分のレースをするようにしていました」

彼は全国的に注目されるようになる時からこうした類のコメントしかしませんでした!

9秒台に最も近い!サニブラウンの骨盤前傾角と腕振りの特性~『やらかしちまった!』性格と男子100m戦国時代の到来~
期待してたのにぃ~! 「あ~あっ・・・」とため息が聞こえそうな準決勝第2組の結果。 世陸2017、日本時間明け方に行われた男子1...

大事な大会(世陸2017 200m準決勝)で失敗しても「すいません!ごめんなさい!」ではなく、「やらかしましたねぇ・・・」と冷静に自分を分析していました。

メンタルに落とし込むプロセスが大切

~応援をしてくれるのはとても有り難い、だけどやる(走る)のは自分なんだ!事の責任は自分がとるし、今の能力できることをする~常に自己責任が見て取れるのです。

「自分のレースをする」とは正に【今の自分の能力を全て出すレースをする】、速く走ることより自分の実力を出すことにフォーカスし結果に縛られることがないわけです。

多くのプレッシャーを抱えてもおかしくない状況なのに、メンタル・キャパシティ(今の状況を受け入れる能力)がよほど大きいのか、彼に動じる様子は全くありません。

この精神面の安定感にメカニクス(走り方)を含めたトータルパッケージが加われば・・・、彼の今後が大いに期待できる大きな要因です。

長けたレース戦略を作り上げる環境

大学の指導理念・環境・仲間の存在意義が伸び代を大きくした

フロリダ大学を含めアメリカの高等教育機関には真に実力のある指導者が揃っています。

サニブラウン選手が所属する陸上部にも当然そうした役割を担う数々の専門家がそろい踏みで選手のレース戦略のある意味拠り所となっているはずです。

特長を削らない指導を信頼

走り方・走る時の体の動きにはその人の特長が見て取れます。サニブラウン選手の走り方は決してきれいでもなければ速いようにはみえません。

ハイブリットの特長でもある骨盤前傾位で動けることも有利に作用しているでしょうが、『かるのび~kaRuNobi~』的観点でいえばあと5~10度程度の傾斜が検討すべきでしょう。

それでも世界のトップクラスと同等の9秒台で走れるのは、走り方を変えない方針の元、その状態でも速くなるトレーニングで彼の持つ独特の動きを追求したからです。

サニブラウン選手のメカニクス(走り方)については前回の特集をご覧あれ!

骨盤前傾効果!?サニブラウン100m9秒99の意味を問う~かるのびkaRuNobiを体現できるトップスプリンター~
陸上男子100mでサニブラウン・アブデル・ハキーム選手が叩き出した日本歴代2位の9秒99が何を示すのか? 今回はサニブラウン選手の9秒...

さらに指導者の質が決定的に違います!アメリカで走る!とサニブラウン選手の心が動いた大きな要因だと考えます。

もって生まれた体の構造や環境により培われた習慣的な動きのベースは変えずとも、速く走れるコンテンツの引出しが日本の指導者とは桁違いなのです!

それが短距離王国と言われるアメリカの中枢を成す指導理念といっても過言ではありません。

その人の実力を確実に高める指導環境や設備、そして仲間の存在がサニブラウン選手を9秒97に押し上げたといえるでしょう。

課題は見つかった

何度もいいますが全米選手権で結局は3位という結果に終わったサニブラウン選手、今後の課題は「今発揮できる最高の実力」レベルをさらに一段高めることでしょう。

結果に拘る!とか9秒96を狙う!という類の目標設定がアスリートにとって愚の骨頂なのは言うまでもありません!

なぜならそれは目先の結果にしかすぎず、走りを心底楽しむ雰囲気に包まれないからです。

どんな大きな大会でどんなに観衆が応援してくれようと、人は実力以上の力を発揮することはあり得ません。

「実力以上の結果がでて勝てた!」と評する選手のコメント、実はその人の実力が最高レベルで発揮された結果に過ぎないのです。

走る姿は決してスタンダード(前後左右にブレない真っ直ぐな走り)ではないサニブラウン選手、でもボルト選手も(アサファ)パウエル選手も前後左右にブレていました。

大切なのはブレなければ良い走り・速く走れる!といった常識・固定観念に惑わされず、今の実力を体が馴染んだ走り方で着実に発揮することです。

6月末の日本選手権、そしてドーハ世陸、さらにはTokyo2020は、彼の“その才能”を発揮する絶好の機会になるはずです!(^^)!

これを読めばあらかたわかる

能力発揮はさらに上向き!?

サニブラウン選手の日本新記録9秒97、でも実情はアメリカ国内の学生陸上で3位という実力に過ぎない。

彼の凄さは「速く走ろうとしない」こと!自身の今の実力を最大限発揮する!ことに着眼した姿勢とその思考が彼を9秒台に導いている

メカニクス(走り方・フォーム)を変えずに速さを追求できる引き出しを持つ指導理念やその環境、そして仲間の存在が彼のメンタルキャパシティをさらに大きくしている

今後「今発揮できる最高の実力」をさらに一段高めることが課題であり、ブレても速く走れる世界でも数少ない選手の1人であろう。

TM鈴木

かるのび・フレンズ募集中!
LINE@「かるのび・ライフ」はこちら!
友だち追加