どんな時代も子供が将来なりたい職業でプロ野球選手は上位に入ります。
今はそこにサッカー・ゴルフ・テニスも加わり、さらに今までアマチュアでしかありえなかったラグビー・バスケ・卓球・陸上等にもプロ選手が増えつつあります。
こうした変化によって親が我が子をプロアスリートにしたいと考えるとき、どういったポイントに気を付けたら良いのでしょうか?
当ブログの趣旨のひとつでもある【スーパーアスリート/金メダリスト』を育成する観点から、親や指導者がとるべき7つの習慣について考えてみましょう。
Contents
スーパーアスリートってどういう人?
出典:https://goo.gl/gpUYk5
プロアスリート、スーパーアスリートになりたいと考えるのなら、その定義を明確にしておく必要があるでしょう。
プロアスリートならそれを生業(なりわい)とするとも定義できます。
つまりそのスポーツで日々生活できるお金を稼げる人ということになるでしょう。
ではスーパーアスリートとはどういう人なのでしょう?
スーパーアスリートとは目標があるならそのゴールに向かってひたむきに辛抱強く毎日のルーティンをこなせる人といえます。
1年365日、それを長年にわたってそのルーティンを、しかも体や心への刺激となるよう適度な変化をつけて続けられるプロアスリートのことです。
さらに言うなら
・失敗を恐れず常にチャレンジ
・方向性が違ったらその都度軌道修正を柔軟にできる
・自身の言動・行動・行為はすべて自己責任(他人のせいにしない)と考える
もちろん結果がすべてのプロの世界ですから、結果を伴ってこそのステータスです。
しかしこうした思考・価値観を持つプロがスーパーアスリートの定義として適切なのかなと思います。
まあ、どちらかと言えば精神論的見方が強い内容ですが、一言で言うなら様々な面においてその競技を突き詰める覚悟ができている人ではないでしょうか。
覚悟があれば、気持ち的にもある意味達観し目標に向かってブレない心が成熟するはずです。
幼少期から少しずつでもこうした気持ちを育むためには親をふくめた周りの大人達、つまりあなた自身が率先してそうした視点をご自身でも磨くことが重要です。
1.親の思考と価値観
出典:https://goo.gl/WVmZ1B
こどもの成長・成熟、はたまた育成!?を通して親も成長していく必要があります。
そこにはただなんとなく、というよりは明らかな目標(ターゲット)があった方が良いでしょう。
日々是体験
具体的には、
あなた自身が毎日の生活の中で我が子が行っている競技に必要な【勉強・体験・実践・体感】をすることです。
そして子供の育成について、人(指導者・他人)任せにはしないことです。
ただ子供が何等かのスポーツをしていたら親は基本的には教えないことがベストです。
これは非常に大切なことです。
日本ではその競技を経験するとか指導したことがない、ただTVやネットで調べただけで“にわか指導者”になる親が非常に多いのです。
そしてあなた自身が我が子が行っているその競技を経験していたら、今いる指導者を差し置いてすぐ教えたがる親がいることも事実です。
我が子だから熱が入る・自分がなし得なかった夢を子供に適えて欲しい!
気持ちはわかります。
TM鈴木も13歳と4歳の子供を抱える親ですから!
でも指導者に任せた以上、口出しはせず指導者にまかせましょう。
2つ以上の指導があるとなにより子供が混乱してしまいます。
親はその代わりにそのスポーツに関連する事柄は大いに勉強してほしいものです。
それも一方向ではなく、あらゆる方向から検証していくマルチ・アングル・ベリフィケーション(MAV)という手法が効果的です。
自分の思考・価値観を積み上げる
人間の行いや行動に100%正解はありません。
どんな専門家が携わっていたとしてもその理論が永年にわたり正解とは限らないのです。
なので最も大切なことは勉強していく過程で、自分が持つ思考・価値観を重視し、それをコアに据えた上でさらに見聞を広めることです。
「天下のN○Kが渾身の力を込めて作っている番組だから間違いはないだろう!」
「お国がやってる政策だから安全だ!」
ということで決してありません。それこそが大きな間違いの始まりです。
様々な情報に触れ、その考え方や思考を体感することでみずからの持つ思考・価値観がしっかりと構築されます。
そのコアの部分と新たにでてくる情報を常に比較し、自分の判断基準を磨きあげる努力は親であるあなたが常に行うべき真の行動責任に違いありません。
指導者との良い関係
とはいっても指導者を持ち上げる、ちやほやするということではありません。
指導者に対し言いたいことはどんどん言ってください。
もちろん『なぜうちの(愛しい)子供を使ってくれないの?』という多少いいずらいことでもはっきりいいましょう!
ですが感情的になることは禁物です。
仮にそういうのなら、指導者の(我が子を使わない)理由・考え方を引き出したい気持ちを持って話すことをおすすめします。
2.指導者側の課題
出典:https://goo.gl/7RKb5r
「ニホンジンハオシエスギネ!」
ヨーロッパ出身のとある著名なサッカー指導者が言ってました。
色々なスポーツ現場を観てきたTM鈴木もその意見には賛成せざるを得ないのです。
感づいてもらう指導法
『指導しないことが本当の指導だ!』
これが指導の基本でしょう。
練習や試合で子供が行き詰った時、どうするか?
周りにいる大人に聞くのです。
子供達だってバカではありませんから、どうしてもわからない時は人に聞いてきます。
その時、はじめて彼(彼女)の頭の中は“聞く耳”を持つことになります。
これが指導をする最大にして最高の機会なのです。
そのチャンスを捉えられるかどうか・・・、TM鈴木が考える最も優秀な指導者のポイントはそこにあります。
そして例えその“聞く耳”があったとしても10を言ってしまっては何もなりません。
話す内容についてはあえて6に留めておける指導者がいたら最高です。
こういうことは大学といった最高学府の専門分野でも教えてくれません。
本当はコーチングの核になる部分ですが、そうしたコアは得てして蔑ろにされるものです。
コーチング(指導)とは本来、観察が中心であるべきで、それを当事者にアウトプットするのは必要最低限にとどめるべきでしょう。
挨拶は程々に!
日本人は『おはようございます』『こんにちわ』『また明日』等、挨拶ができる子たちを褒める傾向にあります。
挨拶とは話のきっかけにすぎません。
挨拶をすることで話の本題に入りやすくはなりますが、それがメインではないことも確かです。
大きい声で挨拶ができるにこしたことはありませんが、声が小さいからといってもう一度等と“やさ~しく”強要するような指導者なら子供を預けないほうが賢明でしょう。
もしただ目線を変えるだけとか、蚊の泣くような声、またはモゴモゴと喋って大人には聞こえない程のちょっとの反応でも『な~んだ!心で挨拶してくれたのぉ~!(^^)!』と臨機応変に対応してくれる指導者なら、いつもは内気な子供でも『あれっ!この人な、なんかいつもの大人と違うぞ!』となるはずです(^_^)
問われる資質
指導者の“指導”に直立姿勢で耳を傾ける子供達、しかしその表情はわかったんだかわかってないんだか。。。
こうした光景は特に中学・高校スポーツの現場では良く目にする光景です。
目上の人の前では礼儀正しく、そしてちゃんと話を聞く!
この所作はあくまで建前であり、怖い(礼儀にうるさい)指導者の手前そうせざるを得ないというのが本音ではないでしょうか。
少年野球であれ、少年サッカーであれスポーツ現場のこうした実態は合いも変わらず未だに行われています。
文化が変われば思考も行動も変わります。
スペインのとある少年サッカー指導者はチーム練習をする際、全員がその方法や内容とその目的を理解するまでとにかく丁寧にゆっくりと説明をしていきます。
もしそれでもわからなければ練習中に中断させてでもわからない子を中心に指導します。
練習の内容をチーム内全員が理解できないということはチームビルディングとしては致命的であり、さらに言えば彼の指導者としての資質・評価が問われてしまうからです。
なぜなら彼はしっかりと指導料という名目でお金をもらって指導するプロのコーチだからです。
プロである以上、自分の指導を受けにきた子供達(クライアント)を満足させられないのであればそれはプロの指導者としては失格になってしまい生活に支障をきたしてしまうのです。
だから彼らは真剣なのです。
指導の下準備や指導後の課題などは元より、必要な知識・技術はどんどん吸収しようという貪欲な姿勢があります。
手弁当は非現実的
果して日本はどうでしょうか?
子供達が「はい!」と返事をしたからと言って自身の言っていることが理解されたと思っていないでしょうか?
「なぜわからないのっ!」と感情的になってしまうようなら、残念ながら指導者としての資質を問われてしかるべきでしょう。
理解してもらえないのはその指導者の指導的知識・技術が乏しいからであり、様々な経験をしてわからない子供達にも教える技術を身に付けるべきなのです。
伝えたい内容を100回(その選手に合った言い方で)伝えて初めて理解してもらえると考えればそれ程感情的にならずにすむのではないでしょうか。
あるいは元々(子供達は)理解できないものなんだと思っていればそれほど怒る必要もないかもしれません。
少年野球やサッカーのコーチはしっかりとそれなりの指導料をもらっているのでしょうか?
普段は違う仕事をして休みの日に好きな野球を子供達とできるから!という片手間な理由だけで指導していないでしょうか?
そもそもそれが大きな間違いであることに我が子を任せる親も早く気づくべきでしょう。
指導者側もしっかりとした指導ができると自分自身で判断できるのなら、指導の対価はちゃんともらうべきものです。
当たり前の話ですが、弁当代や交通費だけでは本当の指導はできない、いや適切な指導料をいただくことで初めて現場を仕切る者としての責任が育まれ、それが指導に生かされるわけです。
本当の指導をするためには膨大な時間と労力をその知識の研鑽と高度な技術の習得に費やさなくてはなりません。
その覚悟を背負って指導をすることこそが子供達を成長させるのです。
3.暴力・体罰が生まれるのは?
出典:http://toyokeizai.net/articles/-/39128
暴力(体罰)をふるう指導者を観ていると当然のことながら子供達(学生たち)を顧客とはみなしていないようです。
先生と生徒、あるいは指導者と受講者という関係はいってみれば教える方に強みを持たせる関係ともいえるでしょう。
指導者(先生)なら学校(チーム:地方公務員として)に雇われている、だから上司のいうことには逆らわない、けれど子供達は自分の上司でも顧客でもない!
お間違えのないように(^_^;)
子供達を「自分の食い扶ち」を提供してくれる存在だと認識できなければ、ただの「自分のいうことを聞かないやつら」としか捉えられないでしょう。
「自分がこれだけいっても奴ら(子供達)はわからない!だからつい・・・」
その言い訳は自分よがりで顧客への【目配り・気配り・心配り】ができない新人アマチュア指導者のやってしまう行為です。
お金は組織・会社(チーム)から確かにいただいているのでしょうけど、顧客(子供達)がいなければその指導料は入ってこない、そこに目がいかない限り同じことは(残念ながら)何度も繰り返されるでしょう。
だからいくらルールを作っても根本的な解決策にはならないということを、本来ルールを作る側が真っ先に知るべきなのでしょうけど、残念なことに政策立案側はそのことには気づいていないのです。
4.子供は生意気
子供というものはひとつのことができるとそれだけで世界を獲ったー!みたくなるものです。
大人だってまかり間違って上手く仕事がいき突然(自分の意に反して)自己評価が上がってしまったら勘違いする人だって多くいるはずです。
宝くじ当ったらサラリーマン突然辞めて遊んで暮らすような勘違い野郎もいるはずです。
だから子供達が天狗になるのだって当然のことです。
でも大人(指導者)がそのことと競争してどうするんですか?
勘違い、生意気、大いに結構!
子供達に大いにそうさせてあげてください!
そのうち、そういう子は鼻っ柱を折られる時がくるでしょう。
指導者が指導者の意図・感情的な判断でせっかくの生意気な精神を折ることのないように!
鼻っ柱を折られるのは指導者にではなく、子供が積み上げていく実践経験の中でです。
もしそこで折られないなら彼(彼女)はそれだけの実力を持っていること認識させ逆に褒めてあげてください。
まとめ:
我が子をスーパーアスリートに育てるための必要となる親の思考や考え方の置き所について考えてみました。
何事も辛抱というのは必要なことですが、その見極めのためにあなた(親)自身の価値観や思考を常に磨いておくことが大切です。
お子さんが行っているスポーツについてご自身で様々な角度から十分すぎる程調べ、体験・実践・体感をしてみることがおすすめです。
我が子のために止むを得ない事情での決断を迫られたときに、親であるあなた自身の考え方や価値観をベースとして判断を下すための指標を日頃から築いておくことが親としての重要な役割となるでしょう。
そうした『覚悟』を持って日々子供と過ごすことが愛息子・愛娘のスポーツ環境を整えるための本筋ではないでしょうか。
《次回は、子供の運動能力を3割高める超絶簡単エクサ【コッツバンX2】について解説していきます》
お楽しみに~!(^^)!
TM鈴木