あなたは【ピラコン】についてどの程度ご存じでしょうか?
【ピラコン】とはTM鈴木が育んだいわば人の体幹の動きに関する考え方です。
TM鈴木はこの【ピラコン】の概念を重要視しています。
なぜか?
スポーツで身体を動かすことがうまくできたり、みずからの身体に宿る動くための能力を十二分に発揮するには、この【ピラコン】の考え方とその仕組みを理解することがとても重要であると考えているからです。
【ピラコン】とはいかなる考え方なのか?その秘密に迫ってみましょう!
Contents
【ピラコン】ってなんですか?
【ピラコン】とは
「ピラー(ダイナミック)コントロール:Pillar (Dynamic) Control」
の略称です。
頭文字をとって【ピラコン】とか、ピラダイコン!?(・_・;)とか言ったりもします。
ピラーは柱とか支柱といった意味であり、人体では脊柱(頸椎7・胸椎12・腰椎5)と仙骨を合わせたいわば人の中心(軸)を現します。
このピラーの動きをコントロール、つまり思い通りに動かすことができれば、様々な動きが上手にできて、『走る・跳ぶ・投げる・打つ・泳ぐ・漕ぐ』といった基礎的な運動の能力が今以上に高まります。
家の大黒柱は動かないことが理想とされますが、人体の大黒柱であるピラーは日常起こりうる様々な動きに合わせて上手く動いて適応していくことで、自分のイメージ通りに動かせる身体になるというわけです。
【ピラコン】の考案者である私、TM鈴木がその基礎から本質に至る内容をあなただけにお教えしたいと考えています。
人の本質的動作のカギとなるこの【ピラコン】は、その考え方を知ることがとても重要なのです。
ピラコンをイメージする
出典:https://goo.gl/kn4icz
とやかく言葉で伝えるよりまずはこの動画をみてください。
地上最速の陸上動物チーター、その走りをみればピラー(脊柱)の動きが如何に大切かがご理解いただけるでしょう。
特に1分3秒からのチーターの体幹の動きに脊柱と脚を含めた骨格をシンクロさせたイメージは良くわかります。
背骨の動きを見ればとてつもなく大きな動きだということが一目でわかるでしょう。
チーターに関する詳しい説明は「古世界の住人」さんのお話しが参考になりますので、是非、ご覧になってください。
古世界の住人さん曰く、
『胴体も身体の一部、背骨(より正確には脊柱)をバネにして全身で走るのだ』とのこと。
出典:チーター~凄まじき短距離走者~|川崎悟司 オフィシャルブログ 古世界の住人 Powered by Ameba
ピラコン的思考のスポーツ動作
つまりチーターのように速さを追求したければ、背骨(脊柱)が良く動いてバネのようにしなり、脚と共働して全身が動かなくてはならないわけです。
黒人アスリート、特にスプリント(100・200m等の短距離)系種目ではこうした脊柱をバネのように動かす走り方が現代の主流であり、その頂点に立つウサイン・ボルト選手は典型的なチーター走り(体幹をバネのように躍動させる)をするスプリンターです。
脊柱のバネを必要とするのは何も走り(動作)に限ったことだけではありません。
投げる、打つ(バッティング・ゴルフ等)の回旋を伴う動作、スイミング等の水中動作等、脊柱の【バネ】能力がなければ良いスイングや投げ方(泳ぎ方)はできないわけです。
超一流のアスリート達は知ってか知らずか、この背骨(脊柱)のバネを大いに利用し、まさに「胴体(脊柱)も体の一部」という考えで全身を使って身体を動かしているのです。
だから彼ら/彼女らは凄い!
我々視聴者を魅了し、偉大なる記録を打ち立てているのです。
そして、こうした動きの基礎ともいうべき考え方が【ピラコン】なのです。
今、高みを目指そうとする若いアスリートや彼女達(彼ら)を支えるお母さん・お父さん、そして指導者の方には是非、この【ピラコン】的思考を理解していただき、新たなるチャレンジとしてご活用いただければ嬉しいです。
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体幹の動きと直結する【ピラコン】
ピラー(脊柱)を動かしやすく保つことで、その周囲にある体幹筋群がより一層大きく活発に動くようになります。
体幹とは人の腕・脚・頭を除いた胴体の部分です。
ピラーの動きは体幹全体の動き、しいては体全体の動きに大きく関与します。
体幹が動かないのはピラーの機能が衰えてしまって、動きが失われているためです。
ピラーの周りには大腰筋・腸骨筋・多裂筋・腹横筋等の深層筋群が幾重にも重なりあって付着し、その周りをアウターと呼ばれる腹直筋・広背筋・起立筋等の大きな動作の要となる筋肉が取り囲んでいます。
体幹がしっかり動くためには、中心軸となるこのピラーの可動性が欠かせないのです。
そのためには背骨ひとつひとつがお互いに可動性を持っていなくてはなりません。
速さの要因はケタ違いに大きい体幹の動き
ここで先ほどのチーターと人の走りの映像を再びご覧いただきましょう。
今回は超スローモーション映像です。
体幹の伸び縮みという一連の動作のメリハリが驚く程効いているだけでなく、スムースでダイナミックな動きもはっきりと見ることができますので注目してください。
出典:https://goo.gl/67BR9g(National Geographic)
続いて人間の走りの映像もご覧ください。
速く走るスプリンター、特にボルト選手はやはり体幹部がしっかり動いてとてもダイナミックですね。
脚や腕はもちろん動いていますが、体幹部の大きな動きが腕や脚のさらなる加速を生み出していることをご理解いただけるでしょう。
出典:https://goo.gl/o3VRzY(スポーツ動作解析.com)
如何でしたでしょうか?
こうした大きく伸びのある体幹の動きを可能にする要素がピラー(脊柱)の機能(機動性)です。
【ピラコン】ではこうしたピラーの機能を高めるトレーニングプログラムをクライアントのご要望に合わせ様々なやり方やで提供しています。
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脊柱は若い竹が理想
【ピラコン】がどういったものかを理解するには若竹をイメージするといいでしょう。
風が吹く方向になびくように逆らわずに動いている若い竹、それが人体ピラー(脊柱)の最も相応しいイメージです。
人の身体、特に脊柱や骨盤は若い竹のように動くのが理想です。
若いときは風になびく様なしなやかな動きをしていても、歳をとるにつれてそのしなやかさは失われ、ほとんど前後左右上下水平面に「たわまず・動かず」の古い竹へと変化してしまいます。
そうした古竹(または古木)では大きな風の強さ(外力)に負けてパキン!と折れてしまったりすることもしばしばです。
体の中心は動くもの
スポーツ選手が身体が動かずに引退する際、『体力の限界』というフレーズを良く耳にします。
そうしたフレーズの内容、実は脊柱の【しなやか&ダイナミック】な動きが失われることも、大きな要因のひとつと考えていいでしょう。
歳をとることとは詰まる所この脊柱のしなやかな動きが失われることを意味していると言っても過言ではありません。
だから【ピラコン】の目指すものは正にその風になびく若い竹なのです。
いつまでも【しなやか&ダイナミック】に動くような脊柱や骨盤を目指すため、つまりそれはアンチエイジングでもあり、スポーツにおける競技パフォーマンス維持でもあるのです。
【ピラコン】の存在意義はそうしたところにあるとTM鈴木は考えています。
「体の中心が先に動き始めた直後に腕や脚などの末端が動き始める」
こうしたイメージで体の中心(軸)から動作が始まると、ダイナミック且つスムースに動かせる思い通りに動く身体に近づきます。
ピラーの動きが低下する要因
ピラーは脊柱のことであり、その脊柱は24個の椎骨と1個の仙骨(厳密に言えばさらに多いが今回は割愛)で構成されています。
脊柱の【S字カーブ】が崩れる
椎骨と椎骨の間には椎間板というクッションがあり、頭の重さ(ボーリングの球1個分に相当)と、地球の中心に向かう力(重力)を吸収・分散するよう設計されています。
椎間板の厚さは部位によって変わります。
腰椎では9mm、胸椎5mm、頸椎3mmとなっています。
椎間板の厚みは経年劣化、つまり加齢により水分も低下することで徐々に薄く、そして硬くなっていきます。
椎間板が薄く・硬くなるということは、椎間板に隣接する上下椎骨の動く機能が低下し、全体でみると脊柱の動きが悪くなることを意味しています。
椎間板の経年劣化による椎間の狭窄(狭くなること)、そして頭蓋(とうがい)の重さと重力による“3点セット”により、脊柱の【生理的湾曲(“S”字カーブ)】という動く時の理想的なカーブが失われ、動きを失っていきます。
若竹→古竹へ
実はこの状態がピラーのスムースな動きを低下させてしまう大きな要因なのです。
椎間板の形状や機能変化と椎骨そのものの劣化により、しっかりと積み木状に重なり合ってその一つ一つが十分な動きをすることで全体として滑らかな動作を可能にしていた脊柱は、徐々に“1本の棒”へと変化していきます。
重なり合った各々の椎骨が動き全体としての脊柱の動きを形成しているので、“1本の棒”になることはピラー(柱)としての機能低下を意味します。
人の柱はその動きによって静と動、しかも動く時は最大限に動くように設計されていますが、ピラーコントロールができないということは、動きやすい体とは到底かけ離れている状態です。
つまり脊柱の「しなり・たわみ」といった“若い竹”のような動きが失われ、周囲にある筋肉や軟部組織もそれにつられて動く範囲が狭まり、つまり伸縮率が落ち、結果として筋肉や周辺組織の機能的低下を招き、背中や腰の凝り・張りが出現するというわけです。
椎骨間1ヵ所では僅かな動きでも、全体としては20数か所あるため、脊柱全体でみるととても大きな動きになります。
腕や脚のリードによる体幹の動き
体幹はしっかりと動く人もいればほとんど動かない人もいます。
因みに前者の方が体を動かすといった能力において身体を想い通りに動かせる可能性はグンと高くなります。
脊柱が動かないのは動かし方を知らないのか、知っていてもピラーが機能として働かないのどちらかです。
腕脚がなかったとすれば・・・
ちょっと話はずれますが、太古の昔イースター島で人々が重さ数10トンもあるモアイをどうやって動かしたのが、近年解明されつつあります。
腕や脚がない顔と胴だけの像を動かすには、体幹部を4か所からロープで時間差をつけて引っ張り、立体的に前後差・左右差をつけてブラすことで移動できることを証明した学者がいました。
人の身体もまったく同じで、もし腕や脚が使えなかったと仮定すれば、体幹部の左右や前後、そして上下の時間的なズレを使って身体を移動させることが可能なのです。
つまり体幹そのものは腕や脚の力を借りずとも動ける能力を持っているのです。
体幹には様々な用途に応用できる筋肉が多く存在するのですから、それ自体で動くことは十分可能と言えるでしょう。
体幹の動きと腕・脚の動きが連動することで人の動きは洗練され完成に近づくのです。
体幹は動かなきゃいけない!?
こうした考えを元にすると体幹がブレないようにするという触れ込みの体幹トレーニングやコアトレというのはまったくナンセンス(Nonsense)というのが理解できるでしょう。
そうした考え方自体検討違いということになり、そのコンセプトでトレーニングをしていてはフィジカル面での上達は望めないということになってしまいます。
車を運転して右か左に曲がろうとする時、そのカーブや曲がり方に合わせてハンドルを切るでしょう。
お寿司屋さんがシャリを左手でひと掴みしてネタに合わせる瞬間、余分に余る(であろう)シャリをおひつに返す仕草をしますよね。
こうしたハンドルの切り方や余ったシャリを戻す行動はその動きにおける調節機能です。
体幹はもちろん動くしギュッと固めることも可能ですし、実際固める必要もあるのです。
しかし固める能力だけが高まっている体幹にパフォーマンスアップは望むべくもありません。
固めて安定させる必要がある時はそうして、動かすときには動かすというメリハリが重要なことを理解すべきです。
体幹はブレるもの
体幹はどんなに動かさないように固めようとしても動いてしまうものなのです。
例えばギュッと固めるイメージの強いラグビーのタックルでさえ、当てられる側は固めるわけではなく瞬時にわずかに体幹をぶらすことでタックルの力を吸収・分散させています。
これは(あたりを)交すでもなく真正面から受けるでもなく、あえていうのならそう!相手の力(タックル)を吸収し分散させしまうというのが正解でしょう。
だから「体幹がブレないようにする」のではなく、『ブレてもすぐに元の位置に戻せるような回復機能』を獲得することが最も重要と言えます。
このしっかり思い通りに働く体幹の機能が実はスポーツや日常の動作には必要不可欠であり、その機能が失われた状態をTM鈴木的には老化と呼んでいいのではないかとさえ思うわけです。
ピラコンの構成要素
体幹と呼ばれる部分のメインパーツが脊柱です。
脊柱には胸郭(肋骨)と肩甲骨が、仙骨には腸骨を加えた骨盤があり、この計4部位を加えたパーツは身体の中心(軸)を成す重要な骨格構成要素です。
【ピラコン】では人体のピラーを形成するこの4つの骨格要素の動きを良い状態に保つことを最大の課題としています。
これからプロアスリートとして今以上のパフォーマンスを発揮して活躍していきたいのなら【ピラコン】を試してみる価値は多いにあるでしょう。
一般人であっても活発で軽快な日常生活動作を行いたいと考えるのなら【ピラコン】を試す価値は多いにあるはずです。
【ピラコン】について詳しく知りたい方、またお問合せはこちらまでどうぞ。
TM鈴木