筋膜リリースって何?その理論や歴史について検証!筋膜リリースのやり方と効果を自ら試した結果は?

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世の中には予想だにしないものが流行ったりするものです。

昨今のスポーツ界やフィットネス・健康業界で何かと話題の「筋膜リリース」なるものもその一つです。

そして我が国民はとかく新し物好きです。

流行りと新し物好きが手を組むとその結果はビジネスになるということです。

だから「筋膜リリース」や「筋膜はがし」といったキーワードの解説本やそれを元にした様々な運動法・健康法、そして関連書籍、関連グッズが世に出回るといった状況が生まれます。

20年程前には既にアメリカで「myofascial release」なるハードカバーの学術書がありました。

当時アメリカにいたTM鈴木はなんとなくそれを眺めていた程度でしたが、今それが流行ること自体なんというか不思議な感覚です。

しかしそこには理論の精査と商業価値としての高まりがあったのかもしれません。

それらの理論や運動・健康法、そして関連するグッズ等に本当に効果はあるのでしょうか?ということでTM鈴木自身の頭と体を使って検証してみました。その結果や如何に・・・。

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筋膜ってなんだ?

筋膜は筋肉を包む膜のことであり、筋肉の主成分であるタンパク質からできているため筋膜と呼ばれています。

たんぱく質・・・、なのでその成分はコラーゲン繊維と弾性繊維であり自由に形を変えられて伸び縮みする網目状の膜なのです。

その網目上の膜の間には水分がたくさん含まれたマトリクス(映画っ!?)、細胞間器質が存在していて、筋膜が筋肉の動きに伴ってしなやかに動く助けをしています。

役割として筋肉を覆うのと、それ自身が筋肉の成分からできているという2つ理由から筋膜と呼ばれているわけですね。

筋肉のように伸び縮みする成分の膜が網目状に筋肉、しいては身体全体を覆っているということになります。

トリのむね肉を調理する前にさばいてみると薄い半透明な膜がありますが、それがいわゆる筋膜です。イメージ的にはとてもわかりやすいですね(^_^)

ほぼ筋肉成分で構成された筋膜は筋肉を包むだけでなく骨や腱、靭帯、血管・リンパ管、心臓、内臓諸器官や脳さえも被っています。

腱を包むのは腱膜(けんまく:aponeurosis)、骨を包むのは骨膜(こつまく:periosteum)という具合に各部分を被っている名称は違いますが、“筋肉(成分)”の膜であることから広義として筋膜と言われています。

出典:https://goo.gl/pp6hDf

こんなイメージだそうです。ちょっと大雑把過ぎるような気もするのですが・・・。

筋膜の役割

体の各組織を包み込む筋肉と同じ成分でできた膜、それが筋膜ということです。筋膜にはいくつかの役割があります(詳細は下記の特集に掲載されています)。

鍼灸専門誌「医道の日本」の発行とともに、東洋医学・鍼灸医学を中核とした医学関連書籍を出版、さらに、鍼灸医学関連の医療器具商品の販売なども行っている医道の日本社のです。

筋膜の役割はいくつかありますが、最も重要なのは組織間の摩擦を軽減することでしょう。

例えば各組織が筋膜(以降、便宜上すべて広義の筋膜として記述)で被われてないと、組織間に圧が掛かり過ぎて(圧着)熱や痛みを伴う炎症が起こったりささくれ立ったりするわけです。

こうなると組織同士に圧が掛かり過ぎて滑りが悪くなり摩擦が起こります。ところが組織がコラーゲン成分と水分を多量に含んだ筋膜で被われていれば、お互いに擦れ合って痛むことがないわけです。

潤滑油(コラーゲン+水分)が組織間に流れていることで、身体を動かした時そうした組織同士が滑る状態が作られて動きがスムースになっていることになります。

人の皮膚の下には何層に渡り組織が連なっています。日々同じような恰好や動きをすれば特定の組織上にある皮下組織・筋肉や筋膜は厚くなり、痛みが出現したり他の部位に悪影響を及ぼすことになりかねません。

筋膜リリースってなんだ?

出典:http://triggerpoint.jp/about/index2.php

これが最近流行っているキーワードです。「筋膜リリース」と聞くと筋肉や身体と関係がありそうだと素人にもわかりますね。

Myofascial release (or MFR) is an alternative medicine therapy that claims to treat skeletal muscle immobility and pain by relaxing contracted muscles, improving blood and lymphatic circulation, and stimulating the stretch reflex in muscles.

出典:https://goo.gl/75vSJe 「ウィキペディア英語版」

筋膜リリースは緊張した筋肉をリラックスさせて動きにくく痛みのでている骨格筋を、治療する代替療法(alternative medecine)です。

なんのこっちゃ!?ですね。簡単に言えば筋肉の緊張を解す療法です。そのときに筋肉じゃなく筋膜を解す(リリースする:release)、だから筋膜リリースと呼ばれているわけです。

筋膜リリースは一般には「筋膜はがし」とも言われます。リリースも剥がすも広い意味では同じです。

関連する意味で「肩甲骨はがし」等も使われているようですが、その手段には賛否両論あるようです。

■ストレッチやマッサージは気持ちが良いけど・・・それでダイエットできるの? 一時期肩甲骨付近のストレッチやマッサージによって、褐色細胞が刺激されてダイエット効果が出る、という話が出回ったことを記憶している方も多いかと思われます。 となると重要なのは ◎褐色脂肪細胞自体に脂肪を少なくする、あるいは体重を落とす効果があって...

筋膜は筋肉を被っていますから同じ姿勢や動きを繰り返すと特定の場所だけが曲がったり伸びたりいわゆる歪んでしまうことがあるのです。

するとその収縮部やそこと(筋膜で繋がる)最も関係の深い部分に痛みや違和感が現れます。筋膜を通じて身体全体が繋がっているためそうしたまったく違った場所にも悪影響がでるというわけです。

言ってみればそれは筋膜の捻れや(立体的な)歪みと捉えることもできるでしょう。捻れや歪みが痛みを起こす元凶だとすれば、それを改善すれば痛みは抑えられるというのが筋膜リリースの大元の理論です。

筋膜リリース用アイテム

この筋膜リリースなる理論の流行りと共にそれを改善できる!?独自アイテムが開発され、これまた人気を博しているようです。

こういった商品です。グリッド(Grid)とかフォームローラー等と呼ばれています。

出典1:https://goo.gl/zaFvLg

こんな感じでつかったり・・・

出典:https://goo.gl/Li7aMd

こんな風にケアしたり・・・

出典:https://goo.gl/8OCYkK

あげくの果てには・・・。ストレッチポール(フォームローラー)で筋膜リリースができるの?最初の頃はそんなこと一言も言ってなかったような。

眉唾もの!?しかし別の効果が・・・

ある場所で何度か体験させてもらいましたが、どういうわけかTM鈴木の身体にはあまりしっくりきませんでした。

正直なところ皮膚をグリグリしている感が強いだけであとはさしたる感想がありません。筋肉にさえ効いている感がありませんし、これではなんのためにやっているのかさえもわかりません。

人の身体を勉強していればこの手の類のものが人間の皮膚のさらに深くにある筋膜という薄い膜とやらに作用すると考えることはないでしょう。

まあ、新しい考えに乗ったある意味“便乗商法”と捉えかねませんが、ビジネスにはなくてはならない要素ですからこれはこれで良いのかもしれませんね。

ただ新しい理論と共に新商品が開発されるのはとても良いことだと思います。大切なことはそれを使う側がしっかりと知識や考え方をやり方に反映させることかもしれません。

それに自分の身体を自分でケアするという観点でみれば、こうしたアイテムが開発されたことは喜ばしいことだと考えます。

MLBの選手達がウォームアップ等に使っていることで徐々にその人気に火がついたようです。

他人にマッサージしてもらうより自分自身で身体の各所の動きを確認しながら行うことで、より刺激に対して敏感になるといった効果があるかもしれません。

出典:https://goo.gl/iDCeDl

こちらは施術道具です。こうしたものを買って施術に生かすということですががちょっと驚きです・・・。

出典:https://goo.gl/9xCJYj

日本における筋膜リリース(治療)の第一人者首都大学教授・理学療法士・医学博士の竹井仁先生が自宅でできる筋膜リリース法をTVで紹介されていました。

確かにストレッチの創始者と言われるボブ(アンダーソン)さんの書籍(ストレッチング)にはないポーズです。

やってみるとTV(ためしてガッテン)の司会である志の輔さんが「尻が初めてツッた!」という意味が解らなくもないです(・_・;)

中居君の金スマや最近では香取君のスマステでも特集されていて人気の高さが伺えますよね!

このポーズ、どうせやるなら骨盤を前傾位に保って脊柱を伸ばしてやるとさらに効果があるとように思います。

ただこのポーズ、筋膜だけでなく皮膚組織も筋肉や腱、そして関節にも刺激を受けます。

最近のストレッチやヨガ・ピラティスのポーズにもこうしたやり方がありましたね。

とは言え身体を「伸ばす・緩める」ということをさらに進化させた動きであり、視点を変えたところが素晴らしいのかもしれません。

まとめ:筋膜リリースという理論

筋膜リリースは現在の日本人の特性には合っていると思います。というかニーズがあるのですからそれをとやかくいうつもりもありません。

解剖で人体を観ればわかることですが、人の身体に筋膜は確かに存在します。そしてその役割も現状わかっていることでほぼ間違いはないでしょう。

しかし理論はあってもその使い方には正直疑問を呈します。筋膜リリースの道具と称される商品はどうみても流行に乗っかった亜流というのが正直なところです。

皮膚を体重や両手でつぶしながらローラー(ゴロゴロ)していけば筋膜がリリースされると考えるのはとても危険な考えと気付くべきでしょう。

理論は10~20年もあればまったく新しいものが生まれます。筋膜リリースについても今後どうなるか頭の片隅に起きながら見守ることにしましょう。

ひとつだけ言えることは日本人は流行り廃りが好きな国民だということです(^_^;)

TM鈴木

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