アスリートが当然持っておくべき感性(Sensitivity/Sense)について、『骨盤前傾マニア』の視点から解説します。
自分が取り組む競技の練習や試合以外、日常の動きにまで気を配れる選手は皆無です。
しかしそこに目を向けられると競技力のベースとなる動きの感性が高まり、他人と違った動作感覚が生まれるのです。
+5度骨盤前傾での階段上りや普段の歩き方といった日常動作を見直し、走る・打つ・投げる・泳ぐ・跳ぶ等の動きに生かすきっかけにしては如何でしょう。
Contents
アスリートが持つべき感覚

骨盤前傾していればハムストリングは自然に働く
+5度骨盤前傾理論『かるのび~kaRuNobi~』に取り組むようになってとみに感じることは、アスリートが持つ特有のセンスです。
センスとは感性・感覚のことで、ここにフォーカスできる選手は自分の能力を正確に把握でき、適切な動きの向上を目指す上でのゴール設定やそのプロセスを理想的に歩むことができます。
日常動作へ気配りを!
意外な程盲点で見落とされがちなのが、動きの基本って日常生活にあるということなのです。
だから自分が行う競技の練習や試合ではよく考えるけど、普段の日常生活動作にはまったく無頓着!というのは競技力アップの面からとても損をしているなと思います。
「歩く・座る・立ち上がる・移動する・階段上り下り・あぐらをかく・掃除・しゃがむ・寝返りをうつ・腰を曲げる」等、日常生活って様々な動きの組み合わせの応用なのです。
こうした動作で体を無理なく効果的に動かせる!とか、意図して負荷を加えるとかといったコントロール能力はいくらでもつけられるのに、そこに注目する選手はほとんどいません。
実際、歩いている時「今どんな風に歩いていましたか?」と聞くと、「・・・???」という人がほとんどなんです。
自然に歩くことを否定はしませんがトップや自己(記録)を超えようとするなら、日常の動きには当然深く気を配るべきでしょう。
+5度骨盤前傾の優位性
こうした盲点に目を向けるため、如何に自分の体・そして動きを見つめ直すかは今後、動きの基礎を作り上げる上でアスリートがとるべき新たな道筋となるはずです。
だからこそジュニアから大人まで、+5度骨盤前傾理論『かるのび~kaRuNobi~』をおすすめしています。

+5度骨盤前傾によって動く感覚が変わる
この骨盤前傾にチャレンジし続けると自分の骨盤や脊柱といった、日常ではほとんどその動きを意識できない部位にフォーカスできるからです。
特に日本人は脊柱・骨盤を含む体幹の効果的な操作が全くといっていい程できません。
黒人スプリンターのように頭を前方に振ったり脊柱がバネの如く“しなる”、いわゆる「コッコ※1」走りを観たことがないですもの。
※1:ハト等が地上で前進する際、頭部を前に振って体が前に進む勢いに転換する動き

黒人アスリートはこんな感じで走る
胸椎から足先まで連続性のある“しなり”を生むドルフィンキックのうてる日本人も、ほとんど皆無なのは骨盤前傾&脊柱アーチを引き出せないからに他なりません。
従来の動き方とは違う骨盤・脊柱を意識的に操作する新たな手法を身に付けることで、少なくとも動作向上・改善のきっかけになり、競技力の面から大いに貢献できるはずです。
日常動作の価値にフォーカス

骨盤前傾plus5度を走りに生かすためには?
体重や重心を移動するという点で日常の動きから得られる情報は実は山ほどあります!
アスリート/スプリンターにどういった日常動作が有用なのか?階段上り下りの実例を紹介しましょう。
階段の上り下り
アスリートが普段気にも留めない階段上り下り/歩きといった日常動作はちょっと視点を変えれば、体重移動や重心位置を感知し運動能力を高める効果的なトレーニングです。
当然ですが+5度骨盤前傾姿勢で上り下りすることが大切です。「ビーナスのえくぼの少しきつい緊張と下腹部奥が縦に伸びる感覚でステップオンします。

これでは腿前:四頭筋で体を引き上げるようなもの
足を階段に置くステップオンと同時に股関節を少し曲げ上半身をわずかに上る側へ傾けます。
骨盤前傾が効いていれば(臀筋群を含めた)腿裏の伸張性収縮※2により、バネ効果が高まり直後の強力な収縮という連続動作につながるでしょう。
※2:筋肉が伸ばされながら力を発揮する収縮
従来の太腿前側にある四頭筋を使ってのぼるのではなく、ハムストリングの伸び感を高めた上り方にすることで、前方への推進力が2~3割アップが望めます。
なによりハムストリングや臀筋群への[使われ感]は、それまでの階段を上る時に感じた四頭筋の不快な疲労とは比べものにならない程の心地良さです。
歩くセンスも磨く
センスとは感性であり感覚!
生まれもった先天性である一方、小さい頃から楽しみながら体に染み込ませてきた後天的要素でも十分な発達が望めます。
アスリートなら今取り組んでいるスポーツだけでなく、歩くことや階段上り下りといった日常動作に関わるセンスも常に磨いておくべきでしょう。

歩き方で動く感覚の鋭さはわかる
なぜならそれが子供やジュニア期にとっての動く基礎となり、将来的に取り組むべきスポーツでの自在な動きにつながるからです。
こうした考えはトップレベルやスポーツ愛好家でも同じこと、さらなる高みや自己記録更新を目指すなら日常的な動きのセンスを高めることなくしてどうして目標達成ができるでしょう。
普段の歩き方を少し変えようとするだけで筋肉・関節の使い方は全く違ってきます。
+5度骨盤前傾姿勢で歩ければ推進力に必要な脊柱の“しなる”感覚が生まれ、従来では得られないコアを働かせたスムースな前進する力を身に付けられるでしょう。
新たな動きの感性が高まり走る・動く感覚も黒人選手並みに近づけるなら、チャレンジしない手はありませんよね!(^^)!
理解してこそのセンス
元々骨格構造そのもので日本人より10~15度以上骨盤が前傾している黒人は、歩く時はもちろん坂道や階段を上り下りしていてもハムストリングや臀筋群が自然に使われます。
残念なことに日本人でこの事実を理解しているアスリートや指導者は皆無でしょう。
理論・方法を知っておけば腿裏・臀筋・背部といった推進力でアクセルの役目を果たす筋肉の働きは相当高まるのにもかかわらずです。
同じような動作をしても骨盤前傾とそうでない(骨盤ニュートラル:中間位/後傾位)では、使う部位・筋肉は大きく違います。
この事実を理解し日本人にフィットした+5度骨盤前傾の考え方『かるのび~kaRuNobi~』で、歩くことや階段上りといった日常動作を実践してみてはいかがでしょう?
考えが変わることは非常に新鮮であると同時に、「こんな感覚になるのかぁ・・・!」といった新たな動きの発見がいくつも生まれるはずです。
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感性を高める:まとめ

骨盤前傾が走り・動きを有利にする
▼アスリートには獲得したほうが良い独特の感覚がある!大切なのは練習や試合だけでなく日常の動きに気を配ること。
▼+5度骨盤前傾を身に付けて骨盤・脊柱の動く感覚を高めよう!歩きや階段上り下りといった日常動作でも、体重・重心移動をコントロールする感性が身に付く
▼歩きや階段上りでは踏み出し足の”ステップ・オン”で少し股関節を曲げれば、ハムストリングの腿裏のバネ機能を2~3割引き出すことが可能
TM鈴木