知人からTさんを紹介されお会いしたとき、曰く「私はストレッチはしていません!だって○○○。そもそもストレッチってなんのためにするんですか?」とのご質問。
よくよくお聞きするとストレッチは自分にとって効果はない!というお答え。彼は普段からよく走っていてフルマラソン10数回を誇るバリバリの市民ランナーでもあります。
その彼が普段から走っているけど体が柔らかいからといって速く走れるわけじゃないし、硬いからケガをするわけでもないでしょ!とおっしゃるわけです。
チーターやダチョウ等、野生動物はストレッチしないけど十分速いよね!というご意見も最もなこと。さて、こうした質問!?に対しTM鈴木の回答とは?
ストレッチを巡る否定・肯定派の意見は意外と根深く、どこでも起こりうることであり、そんな時にどんな落としどころがあるのか、ちょっと探ってみることにしましょう!(^^)!
Contents
ストレッチングの本質

ストレッチング:その本質とは?
物事はその本質を視ることで本来の意味がわかるもの!背景を探るための感性があることはプラスにこそ作用しマイナスにはならないのであります。
そこでストレッチングの本質を再確認してみてはいかがでしょう?今迄視えていなかったものがみえてくるはずです。
操作性を重視
今では本格的な運動前の静的ストレチングは運動能力を30%低下させるとの研究結果もあるほど、その方法論は議論の的となっています。
専門家の研究は事実と受け止める必要がありますが、だからといって個人にそのまま当てはめる必要はありません。
大切なことは自分がどう感じるかであり、静的ストレッチングが運動前に必要と考えるならやればいいし、そうでないのならやならければいいだけです。
体が硬いから・軟らかいからパフォーマンスが高いか・速く走れるか!ということではなく、各々に合った操作性が問われるのです。
操作性とはトップギアにあげた状況で、どれだけ筋のコントロールを効かせたままにできるかで、速度をあげて筋肉のバネを使えるか否かの基準といってもいいでしょう。
操作性を高める(拡大する)ことができれば走り方に変化をつけられ、それは動きの多様性を生み出す能力といってもいいでしょう。
様々な自然環境やサーフェイスに合わせた走り方ができることもランナーとしての能力指標として捉えることができるというわけです。
筋の特性を踏まえて上で判断

競い合いでの勝敗の差は?
腿裏が“はっきり”と伸びる感覚を味わっていない人は、トップスピードで競う状況の時、「これくらいの引っ張り感ならこれぐらいの速さ(バネ)になる!」という感覚がわかりません!
ハムストリングや大腰筋等の骨格筋は伸びる時に力を発揮するという特性があり、静的・動的関係なく最大限伸びる状態を体に覚えさせてこそ、その能力を十分生かせるのです。
ストレッチをする・しないは本人の自由ですが、筋発揮性能を最大限使えるこうした筋の特性をみすみす放棄すること程、アスリートにとっての損失はないでしょう。
もちろん、そんなトップギアで走ることはしないもん!というのであればまったく構わないのですが・・・。
求めるのは“はっきり”と感じるか!?

ウォームアップでストレッチ
教科書や映像、そしてメディアの発信を鵜呑みにしてそのままストレッチングをすること程、無駄なことはありません。
人の体や動きは千差万別、各々が微妙にその角度や方向そして長さが違ってくるため、そのポーズが必ずしも正確とはいえず、であれば自分に合った形を見つける必要があるのです。
つまり試行錯誤を繰り返した上で自分に合う方法を見つける、それは経験であったり時間であったりという要素が当然重要になってきます。
その上で敢えて申し上げますがストレッチングで大切なことは、感じたい部分を“はっきり”と正確に感じられるかどうかです!
腿裏がなんとなくぼやけた形で「伸びてる!?」ならそれは当然効果はないので、面白みも気持ちよさも感動さえもありません!
腿裏はお尻側の付け根に突っ張り感や多少痛む感じがでてきてこそ、大きな感動・感じることの面白みを味わえるし、下腹部~鼠径部への突っ張る感覚は「これから体を動かすぞ!」という体感覚を高めるしっかりとした準備にほかなりません。
明確に!「やらない」の判断基準

ストレッチ:やるやらないの判断基準を明確に!
そうした要素を吟味した上でやりたくないことはやらない!というのであれば、問題はないでしょう。本質を理解した上での判断は反対意見よりむしろ共感を呼ぶものです。
TM鈴木のクライアントなら○○はやらないよ(やりたくないよ!)というのであれば「では代わりにこういうものをやってみませんか?」という代替案は提案いたします。
FAPTAに必要なのは・・・
ただ!大前提としてTM鈴木がおすすめするFAPTA(【機能的】骨盤前傾位)を身に付けたいというクライアントには、最低この部分をこれくらいの感覚で“感じる”ようにしましょう!という提案はしています。
骨盤を前斜め下方に傾けるという操作ではハムストリング(腿裏筋)と大腰筋の伸びている感覚が必須なので、そこを否定される方にはFAPTAの実践はご遠慮いただくことになります。
骨盤の操作性(傾きを感じるか否か)を高めようとするならどうしても避けては通れない要素なので、苦手という方もなんとか無理なくできるよう話合ってチャレンジしてもらいます。
先の方は自分の疑問に対しトレーナーの意見を聞きたかった、それだけ走りに生かせる情報を欲しているとも考えられ、マラソン愛好家としての資質を十分備えた人なのかもしれません。
ストレッチの種類
一応、ほんとにいちおうですどTさんに確認してみましたが、なるほどどうやらTさんがおっしゃるストレッチとは静的(スタティック)ストレッチのようです。
ストレッチは3種類+α(アルファ)に分類され先の静的ストレッチに加え、動的ストレッチ:ダイナミック、そしてバリスティック、さらに+αとしてPNFがあります。
ダイナミック(アクティブ)ストレッチは脱力することによって動かす力(例:遠心力)を利用して筋肉を伸ばしていきます。LAドジャースのマエケン体操はその典型です。
バリスティック・ストレッチは主働筋・拮抗筋の関係を利用して、動かす力をコントロールすることで伸ばす方法です。腿を振り上げる時、四頭筋に程よく力を入れることで腿裏筋を伸ばすのはその典型です。
PNFは伸ばそうとする筋に対して一旦(縮ませる)力を数秒間加えてから力を抜いてあとは普通にストレッチします。
やり方は色々あるストレッチング、そしてそのアレンジも数多く存在するわけですから、TPOにわけて使いこなすということがご自身にとって賢明な判断と言えるでしょう。
呼吸との相性

呼吸法を変えると効果も変わる!
ちなみにTM鈴木オリジナルのストレッチングは静的ストレッチとは異なり、むしろ動的の部類に入るかもしれません。
それはセルフ・ボディコンディショニング・ピラー【ツブツブ】というツールを用いるストレッチングであり、呼吸(筋)をコントロールしたブリーヂング(Breathing)の要素も加えています。
このツブツブをもちいた【ツブツブ】w/ブリーヂング・ワークではリラックスモード(安静:息をゆっくり最後まで吐き出す)・ヴィゴラスモード(覚醒・活性:普通に呼吸する)の2つがあります。
呼吸法によって前者を運動後や安静時に、後者を運動前や活動時に実施することを実践しています。
呼吸によってモードを変えることは自律神経のコントロールを基本としているため、体にフィットしたストレッチングのアレンジとして大変有効でしょう。
ツブツブの性能を最大限に引出しながら行うスタイルなので、通常の静的・動的ストレッチングに比べて各段に高いパフォーマンスを引き出す方法です!
体感ご希望の方はこちらまで
まとめ:

感じるかどうか!
ストレッチングの本質は「伸ばす」ことではなく、ケガを予防することでもなければパフォーマンスを高めることでもなく、特定筋肉の発揮性能に関与し体の操作性を高めることです。
野生動物がなぜストレッチングをせずとも最大速度で走れるのか?それは様々な自然環境に順応した体の操作性を有しているからで、現代社会に生きる人間とは本質的に異質な世界で生きる者の適応性です。
ストレッチングは感じることが重要!伸ばしたい部分に“感じる”感覚を正確に生み出す必要があり、それが気持ちよさやストレッチングすることの面白みにつながります。
今回、Tさんとのお話しでストレッチングの本質に少しでも触れていただけたのはよかったし、様々な角度からクライアント目線に合った情報を提供することの大切さを改めて感じました!(^^)!
TM鈴木
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TM鈴木みずから直接お話しさせて頂い、アクションFAPTAの必要性をプレゼンテーションさせていただきます。