スクワットでは不十分! 膝を伸ばす機能に注目

シェアする

クライアントさんは60代、ボーリングやホットヨガ、ウォーキングで身体を鍛えて、身体のお手入れはTM鈴木の元へ!
とってもアクティブなばあさん・・・、いやご婦人です(^^;
そのSさん、最近右膝の外側が痛くなってきたとかでTM鈴木に相談を持ちかけてきました。
一通り質問をした後、関連する膝の動きをチェックしてみるとどうやら半月板、特に外側がおかしかったようです。
また右膝の伸展機構が衰えており、完全伸展からは約5°たりません。つまり5°程曲がった状態なのです。
これは何を意味するかといいますと、膝が完全に伸びきらないとお皿の斜め内側上方に位置する大腿四頭筋の一部である内側広筋の斜筋(VMOと称する)がどんどん弱っていき、膝が割れる(加齢+筋委縮によるO脚)状態になります。
膝は蝶番関節に属します(関節の種類:ドアのちょうつがいと同じ機構)が、「曲げて伸ばして」だけかと思いきや長軸方向にわずかにねじれる機能も備わっており、その“捻れ(ねじれ)”が膝を完全伸展(完全に伸びる)させる要因なのです。
スクリューホームメカニズムといい膝が伸びきる前(屈曲30°)くらいから脛骨面が大腿骨遠位端面に対して長軸方向に少しだけ外旋(時計回り)します。この最終域の外旋によって膝は完全に伸びるわけですが、先ほどのSさんのように加齢や内側広筋斜筋の筋力の衰えやもっと言えば膝の靭帯の緩みにより、膝が完全に伸びない状態になるのです。
高齢者でよくみかけますが、両膝の間がしっかり!?と隙間(というかスペース)ができている状態が膝が緩んでいる状態で、これでは歩くときに力が入らず身体を十分に支えられません。
膝が割れてしまうということは半月板にも悪影響を与えます。特に内側半月板が上下の骨(大腿骨遠位端と脛骨近位端)の高まった圧を直接受けて摩耗し薄くなったり傷がつくことで痛みも激しくなります。
また、O脚状態では外側を走る腸脛靭帯の硬化(こうか:大腿部を縦に走る腸脛靭帯が上下に引っ張られ、停止部(脛骨と腓骨)付近の張力による痛みが出現します。
Sさんは膝の痛みがどうにも気になるということでしたが、実はその原因が完全に曲がらない膝にあることはご存じなかったようです。
セルフトレーニングで自宅でもスクワットを欠かさずに行っているのだけど『もしかしたらやりすぎなのかなぁ?」ということでした。
実は「やりすぎ!」ではなくご自身のその弱点に気づかないこと、そしてスクワットのやり方を少し変えるだけでSさんの膝にとってとても効果的な方法になるということをお気づきになっていなかっただけなのです。
Sさんに指導したのは膝を完全に曲げる動きです。
クワッドセットという方法です。
仰向け姿勢で2枚程硬く巻いたバスタオルを膝裏に置きます。そのタオルを支点にして膝が20度程曲がりますが、そこからスタートです。
つま先を脛側になるべく近づけます(足首の動きでは背屈:はいくつといいます)
膝の裏で巻いたタオルをギュッと下に押します(=同時に同側の股関節・骨盤あたりまで力が入ります)
踵が床から3cm程浮き上がったら5秒ゆっくり数えて力を抜くと踵は自然に下がり床に付きます。
それを5セット繰り返します。
最初は様子を見ながらクワッドセットを定期的に繰り返し膝の伸ばす機能を回復させていきます。
さて、Sさんの膝は今後どうなっていきますかね。
状況を見守りましょう!
TM鈴木

スポンサードリンク