2017男子バレーに一筋の光明!カギは外国人コーチの役回り~新セッターの大胆不敵なプレーと新サーブで切り開け未来~

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男子バレーに若干の光明が見え始めました。

ミュンヘンオリンピック以降、人気ばかりが先行して長らく低迷を続けるトップチームが今年はその存在感を徐々にですが見せ始めています。

しかし未だ多くの問題(というか爆弾!?)を抱えた全日本男子バレーチームは今後3年間でチームを立て直せるのでしょうか?

今回は男子バレーの“今”と“未来”について迫ってみましょう!

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“ある程度”の成績を残せる理由

詳細はこちらの記事をご覧ください。

解説の元全日本、山本隆弘さんがまとめている内容が参考になるかと思います。

 バレーボールの全日本男子代表にとって、今季の初戦となった6月のワールドリーグ。日本はグループ2の予選ラウンドを4位で突…

サーブにおける「攻める」意識、スタメンセッター藤井選手のトスワーク、新オポジット:出耒田の出来という3つのポイントがよかった点、そして7月末のアジア選手権、9月のグラチャンで世界の強豪と対戦することで大きな成果をもたらすことができるだろうと予測しています。

強豪は何処へ?

先に行われた2017ワールドリーグで日本はスロベニアに0-3で敗れ準優勝に終わりました。

ん?準優勝って・・・、何かの間違いでは???と思った方もいるかもしれません。

よくよく調べたら2016年から参加国が36チームになったため、グループ1・2・3と分けられ日本はG2に入ったとのこと。

そのG2を調べてみると日本と戦った国はポルトガル・オーストラリア(2)・スロバキア・スロベニア・韓国・トルコ(2)・中国と、どれもFIVBの世界ランキングでは日本より下の国々です。

ブラジル・イタリア・アメリカ・ロシア等の強豪はどこ行ったの?

と思いきやグループ1に入っていて、日本はいわばバレーボール2流国との対戦で決勝でスロベニアに負けて準優勝ってことに。

2018年世界選手権のアジア最終予選でも日本の属したグループはチャイニーズタイペイ・ニュージーランド・タイ・オーストラリアと正直どことやっても負けそうにない国々ばかり。

日本は4戦全勝でライバルと目されていたオーストラリアにもフルセットの末勝利し2018年の世界選手権出場権を得ました。

しかし主要な大会では必ずといっていい程日本の前に立ちはだかる韓国や中国は日本と同組には入っていませんでした。

前回のゲーリーサトウ監督はアメリカ式のシステムを日本に導入しようとしましたが、協会の反発や監督就任が遅れたことで自身での選手選考ができず、その目的は志半ばで頓挫し果たせませんでした。

今回はオーストラリアという強豪が同組であったにも関わらず全勝することができたのは、前回に比べれば進歩といってもいいかもしれません。

しかしワールドリーグではランキング上位国がいなかったこと、そしてアジア最終予選でも比較的組みしやすいオーストラリアが同組だったことも幸いした可能性もあるでしょう。

現システムが選手の能力を引き出す!?

出典:https://goo.gl/DqCEBX

去年の監督就任当初からメディアやファンから「なぜ中垣内が監督なのか?」というクレーム!?と思しき意見は多く見られました。

この監督、何せけっこうやらかしています!

植田監督の腹心(コーチ)時代にはチームがロンドンオリンピック世界最終予選(OQT)を戦っている最中に全日本の宿舎で当時付き合っていた女性と密会していたとの報道も。

2016年の監督就任後は所属する堺ブレイザーズの部長として選手獲得の最中に高速道路で人身事故を起こすなど、何かとケチがついて回る人物なのです。

協会が示した100年に1度の能力

監督就任にあたりどういう経緯があったのかは不明ですが、そしてこの人物で本当に大丈夫なのか?と協会が思ったかどうか!定かではありませんが、今回ばかりは『バレー協会お見事!』とあっぱれ!をあげたいくらいです(^_^)

というのも協会は監督を中垣内氏にするのと同時に、フランス人のフィリップ・ブラン氏をコーチとして招聘し監督と組ませるという未だかつてない荒業!?を出してきたのです。

しかしこの協会の方針が現在までは(意外といっては失礼ですが(ToT)/~~~)かなり上手くいっているように見えます。

タイムアウト等、そして全体的なチームへの指示はブランコーチがメインで行い、その間中垣内監督は外から見守っているというスタイルです。

ブランコーチは選手としても自国のトップとして活躍、過去にプロリーグやフランス(そしてポーランド)代表監督を務めフランスを強豪国におしあげた人物でもあるのです。

中垣内監督とは指導実績がまったく違う上に、ヨーロッパ流の進化したオフェンスとディフェンスシステムを教えられるという点で本来であれば代表の監督として迎え入れてもおかしくない人物なのです。

そのブランコーチが名目上は監督の下で指示を送る“いち”コーチとして仕事をこなしているという点で、協会との間に何等かの密約があるのではないかと勘繰らざるを得ない程、現行システムを受け入れることは容易ではなかったかもしれません。

いずれにしろ協会は「今回に限り」中々の手腕を発揮したといって差し支えないでしょう。

チーム立て直しの切り札!?

名目上、監督は日本人でも現場での組織・システムコントロールはフランス人が担っているこの状況、実は日本人の良い点を十分に引き出しているように感じます。

トスをあげられないセッター

通常セッターは傾向はあっても偏(かたよ)りがあってはダメと考えるのはTM鈴木だけではないはずです。

ですが近年の全日本のセッターには偏りがあり過ぎました。

彼らはサイドへの攻撃を主体にしてきましたが、ミドルを使う時はそのほとんどがAパスが入った時に限られていました。

つまり相手側ブロックからすればレセプション(Aパス)がセッターに入らない限りミドルは考えなくて良いことになります。

ブロックシステムの主体をレフトサイドかパイプかオポジットへの比較的高めのトスに限定することができ、速攻をある程度無視!?できるのは、現代バレーにおいて非常に楽な展開へと持ち込めるのです。

(平均)身長で10cm以上劣る日本にとって速攻を使わない(使えない)ことは、相手ブロックにカモにされてもおかしくない状況でしょう。

案の定、終盤でサイドへの平行トスやオポジットが2枚ブロックにつかまる展開が大事な時に何度も見られました。

本来のセッターの職務を体現

出典:https://goo.gl/XrkfVA

しかしそんな展開をガラリと変えてくれるセッターが突如として現れたのです。

誰あろうスタメンに起用された藤井直伸選手がその人です。

極端な話どこからでも速攻(A・B・Cクイック)をセットしてきます。

相手にとってはこれほどやっかいなことはないのです。

だって肝心なところでヒョイっと速攻がくるのですから、どうしたってサイドに移動するのが遅れます。

するとレフトやライトサイドにはブロックが1枚ないし1枚半、もしくはブロックの手がネットから離れたり割れたりするのです。

こうすると例えブロックに当ったとしてもブロックアウトや相手コート側のネットに吸い込まれる確率が高くなります。

今迄の日本の指導者はサイドへの平行トスを極端に速くすることでブロック枚数を減らそうと考えました。

しかしそれでは自群のアタッカーとのタイミングが合わないと全く攻撃にならず、逆にブロックされてしまう危険性が高まり、実際にそうなってしまうパターンがかなり多く見受けられたのです。

サイドへの平行トスを光の如く速くすることは相手を翻弄するより、自分たちの自滅を招く両刃の剣ということに過去の指導者は気付かなかったのです。

いつも「くるぞ!」というイメージを!

しかし藤井選手の出現で日本の攻撃は大きな変貌を遂げました!

相手ブロックは常にミドルからの攻撃をイメージする必要に迫られ、(リード)ブロックシステムが崩れる可能性が高くなったのです。

これにより日本のアタッカー陣の攻撃が非常に機能しました。

エース石川・柳田選手のサイドやパイプ、そしてオポジットの出耒田・大竹選手が相手の乱れたブロックシステムに乗じてしっかりと攻撃を仕掛けることができたのです。

確かにワールドリーグやアジア最終予選では速攻のタイミングが合わず相手にチャンスボールがいったり、トスがそのまま相手コートを割ってしまいアウトになるケースも見られました。

しかしそんな修正できうるミス以上に相手に、「今度はいつくるんだ?」という速攻への強い意識づけを示せたことの方が大きな収穫といっていいでしょう。

藤井選手には今後も、できればCパスやDパスでも速攻を使えるくらいの大胆さを持ってプレーしてほしいものです。

久々に面白いセッターが現れたことで日本の単調だった攻撃が改善されるのとの期待が大いに寄せられています。

独自のプレースタイルを確立せよ!

出典:https://goo.gl/oyC1T5

ブランコーチの思考・価値観がもたらす様々な効果、そしてセッター藤井選手の大胆不敵なトスワークで徐々に未来への光明が見いだせてきた日本男子バレー。

次に必要なのは新たなプレースタイルの確立です。

新技を確立する意義

過去を振り返るとチャンピオンチームには必ずといっていい程新しいプレースタイルが生まれたものです。

ミュンヘンでの1人時間差(by日本)、モントリオールでのバックアタック(byポーランド)、ソウルでのライト側からのバックアタック(byアメリカ)、バルセロナでの高速パイプ(byブラジル)等々。

全日本もこの際、日本にしかできないオリジナルの攻撃パターンを開発することは絶対的に必要ではないでしょうか。

そういった意味で日本にとって最も効果を発揮するであろう武器がサーブだと考えます。

イメージとしてはこんな感じです!

柳田選手がジャンプサーブの助走からバックスイングに入り、ボールヒット直前に山内選手のジャンプフローターに切り替えるというようなもの。

*1)ジャンプサーブ:

スパイクサーブとも呼ばれスパイクと同様の助走とタイミングでボールヒットしトップスピンをかけて相手コートに打つサーブ

*2)ジャンプフローター:

ふわりと浮かせたトスを押し出すようにしてボールヒットするサーブ。打点が高く速度があれば大きな変化と威力が高まり相手にとっては脅威となるサーブ

ジャンプサーブ&ジャンプフローター『切り替え』

1)トスー助走ー(ボールヒット直前の)バックスイング:ジャンプサーブ、直前のボールヒット瞬間(空中で)ジャンプフローターに切り替えるという新技術です。

この新サーブ、その意義は以下の通りです。

①サーブ側:通常のジャンプフローターよりも“より”最高点でボールを捉える

②レセプション側:より高いポイントから大きな変化と威力のあるボールに見えてしまう

③ボールヒットまでジャンプサーブなのか、ジャンプフローターなのかがわからない

通常のジャンプフローターだとどうしても助走速度が出ないため、ジャンプサーブのように最高到達点でボールを捉えることができません。

しかしこの新サーブであれば①高い打点・②大きな変化と威力・③大きな幻惑という3点で相手を悩ます事しかりです!

果してなんと名付けましょう!

「空中での切り替え」という意味を込めて【スイッチング・イン・エア】、略して『SIA:シア』というのは如何でしょう!?

超絶困難テクニック!but確立すれば大きな武器!

実はこの【SIA:シア】、ほとんどコミック漫画「ハイキュー!」の世界での話でもおかしくない、超絶に難しいことこの上ないテクニックなのです!

最高到達点でボールヒットできるための助走をしながら空中で(ボールヒット)直前にフローターに切り替える!

空中にいる一瞬のうちにこの動作を切り替えなくてはなりません。

代表になるようなアスリートならバレー歴10年以上は当たり前、しかしそうした経験側によって彼らはスパイク動作とジャンプフローターの動きを明確に分類しています。

つまり脳の指令によって身体が2つの動作を使い分けていることになり、その指令系統を根本から改善しなくてはなりません。

身体に染みついた動作の癖ともいうべき動きを根本から変えるには、相当の時間を擁するでしょうしその都度試行錯誤を重ねなくてはなりません。

例えば最高到達点でヒット!と言っても【SIA:シア】はボールにトップスピンをかけるわけではなく、押し出すようにボールヒットしなくてはなりません。

スパイクサーブの場合は打球にトップスピンをかけるため前方回転をかけてトスしますが、ジャンプフローターの場合トスはほぼ無回転にしています。

この辺りの切り替えをそれこそ空中にいる一瞬で切り替えるための練習(量と質)が必要になるということです。

世界初の試み【それこそ】が真のチャレンジ!

ジャンプフローターに比べより高い打点でボールヒットでき、しっかりとバックスイングがとれることでボールの勢いと変化はそれまでの1.5、いや!2倍以上になるのではと考えます。

いずれにしろ世界に先駆けたスタイルを確立することが、今の日本にとっては自信にも繋がるでしょうし、今一度世界を獲るための新たな戦術の核となるのではないでしょうか。

平均身長で劣る日本はブロックで世界と対峙することは正直無理があります。

しかしサーブであれば高さの優位性はブロックに比べるとだいぶ下がってきます。

サーブに日本の優位性を見出すことは2020年に上位進出を狙うためには絶対に欠かせない要素といっても過言ではないでしょう。

ブランコーチ、是非!チャレンジしてみませんか!(^^)!

まとめ:

出典:http://vbm.link/13940/

2017全日本男子バレーチームの近況を中心にお伝えしてきました。

監督とコーチの“ユニーク!?”な関係性、今までできなかったことをやってくれる新セッターの出現、そして外国人コーチの思考・価値観によって変わるオフェンス・ディフェンスシステム等に今後一層注目が集まると考えます。

2020年以降も世界と戦えるための戦術として、プロ・アスレチックトレーナーの立場から新たなサーブを提案しました。

やる気のあるアスリート・指導者なら「常にチャレンジ!」することが自身やチームの躍進に繋がることを知っているはずです。

今後の全日本男子バレーがどうなっていくのかさらに見守っていきましょう!

TM鈴木

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