「180°開脚ストレッチ」を検証してみてわかった意外な真実~流行に一喜一憂しないCore『コア』の磨き方を探る~

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巷で話題の180度開脚ストレッチ、書籍もたくさん出版されネットでもその情報が飛び交っています。

「○週間で開脚ができる!」と謳っていますが、何度やってもできない人や痛みも出る等、「無理はするな!」とか注意喚起を呼びかける専門家やメディアも散在します。

「開脚ストレッチは健康によい!」とのまるで信仰!?にも似た情報の煽り方はどうかと思いますが、それに簡単に乗っかってしまう方の責任も多分にあるでしょう。

そこで当稿では美容や健康に良いとされる!?(←あくまでメディア情報)180度開脚についての意外!?な真実をご紹介します。

最後までご覧いただければその方法があなたにとって最も効果をもたらすのかどうか!が明らかになり、目標設定がはっきりと見えてくるはずです!(^^)!

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180度開脚ストレッチの本音

image1:

ほんとに価値があるの!?

書籍やネットをみるとわかりますが推奨している先生はヨガの講師であり、そもそも一般人とは関節を動かせる能力(機能といってもいい)がまったく違うことが明らかです。

そしてこうした公の健康法にはつきものの常套句である「効果には個人差があります」と謳っています(←この表記に関しては法的に身を守る手段としてまったく問題はありませんが)。

自己責任の範疇

180度開脚がそれ程簡単ではないことはおそらく一度でも体験すればだれでもわかることですし、著者もそれは重々承知しているはずです。

にも関わらずこうした書籍を出版し流行らせるのは他に目的があるからでしょうが、それは賢明なあなたなら既にお分かりですね(^_^;)

インストラクターやトレーナーがその場にいてケガをしたというのであれば指導する側の責任が伴うでしょう。

しかし本を読んで自分でその動作を行うことは自己責任の範疇ですから、痛みが出た!ケガをした!としてもそれは著者や編集者の責任を問うことはできません。

 足を左右にまっすぐ伸ばして前屈する“開脚”は、体の硬い人が憧れる動作の一つ。解説本がベストセラーになるなど、ブームに。毎日、練習している人もいるのではないだろうか。だが、このブームに異論を唱える専門...

「私が推奨する○○エクササイズのすべてがこの本に詰まっています!是非、購入して体験してくださいね!」

ということで購入した本を読んで、あなたが行った行為が痛みを伴おうとなかろうと(道義的責任は別として)法律上は関係ありません。

巷には他にも様々な健康法がある中でそれでも「180度開脚ストレッチ!?」、あなたなら選びますか?

健康のため!?の開脚?それとも・・・

書籍の中身をみると「180度開脚」するためのやり方が手順を踏んで載っていますが、ほぼ全てが誰でも知っているような内容です。

タオルを使った腿裏(ももうら)のストレッチやイチロー選手がよくやる開脚しての肩入れ作業、そうかと思えば壁にお尻をくっつけて足を開く、しまいには通路脇両側の壁に左右の足を引っ掛けて強引に開く等、TM鈴木からみればかなりの無理矢理感が否めませんが(^_^;)

はて!?これは健康のための運動なんだろうか?それとも180度開脚するための訓練なのだろうか???と思案してしまいました。

目的と手段があべこべ、あるいは見誤っていることの正に典型ともいうべき情報で、傍からみたら「どうなのかなぁ・・・、これって」と頸をかしげてしまいます。

売れるか否かはインパクトとタイトル!?

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そこまでするかねぇ・・・

こうした商法、トピック(主題)のインパクトとタイトルでが命!?的な感じが否めず、しかしながら戦略は見事にハマるものだなぁ!と感心してしまいます。

「180度開脚(←ベターッと開脚が正しいタイトルかな!?)」って考えつきそうでつかないギリギリのネーミングともいえるし、それを4週間という短期間でできる!と謳っているのだから印象的にはわるいわけがありません。

ベターッ!とかいう擬音を上手に使って表現しているし、しかも現代風の名前(○○○○)と横文字表記でインストラクター度全開&アップ!?していることも注目に値します!(^^)!

「○ou○ubeで〇○○万回再生」というのもインパクトには一役買っており、信頼性を高めるしかけが表紙や中身に施されているところが大きな特徴ともいえるでしょう。

よくよく見ればゴール設定を手段的に使いこなす等、どうみても「とんちんかん!?」的部分は拭いきれませんが、誰もがわかっているものを「眼からウロコ・・・」的に見せる上手さに惹かる読者は多いのかもしれません(^_^;)

股関節の仕組みを知る

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どこがどうなってるか!?を考える

なぜ180度開脚が痛みや不具合を引き起こすのかを知ると、やる意味合いは非常に薄れてしまうかもしれません。

ここではあなた自身の判断基準となるよう、股関節や開脚の仕組みを観ていきましょう。

疎かにされる『動く仕組み』

仮に180度に脚を開くということはカラダ、特に股関節がどうなっているのか?を知る機会にも大いに繋がります。

せっかくのチャンスにも関わらず、伝える側も受け取る側もこうした仕組みに関してはまったく興味を示さないかの如く疎かにしているところが、なんとも情報不足なところですが(>_<)

股関節の動く仕組みや筋肉・腱の伸びるイメージを掴めるだけで、自分自身にとっての目標が定まり、いわゆる『身体【脳】力』が高まるのですが・・・、なんとも残念です(*_*;

『身体【脳】力』vs身体能力:脳とカラダの繋がりを高める~「動かす」ことの考え方が劇的に変わるチャレンジの意義~
《身体能力》という言葉があります。サッカー評論家諸氏がTVでよく使う“アレ”です。 『この選手の身体能力は高いですねぇ』とか、 ...

同じ球関節でありながら肩関節と違って全方位的には動かない!特定の方向へはかなり限られた範囲のみの可動性というのが股関節の特徴です。

だから例えば真横に脚を挙げようとしても45度しか開かない(外転)し、なぜなら大腿骨骨頭が臼蓋(きゅうがい)という股関節の“受け皿”の端っこにあたってしまうからで、これを骨同士の接触(born to born contact)と呼んでいます。

つまり、関節内で骨同士がどこかの範囲で接触することで、もうそれ以上は動かないようになる角度や方向があるということです。

180度と関節可動域(ROM)

例えば胴体と腿(もも)をくっつける動作は股関節屈曲(前屈)といいますが、開脚をするにはその姿勢から足をしっかりと開きながらつま先を上方から後方に捻じる動作(外旋)が入ります。

股関節はまともに真横に開こうとしても45度までしか開かない(外転)ので、脚を広げつつ外側に捻じることで構造的に開脚するようになります。

だから斜め前方に曲げて足先を外側に捻じっていけば解剖学的には広がる(大腿骨骨頭vs臼蓋端:きゅうがいたんの接触が起こらない)わけですが、ここに骨格筋の柔軟性や筋腱移行部の過緊張が関係してくるわけです。

180度開こうとすれば股関節に付着する内転筋群はもちろん、それ以上に膝に付くハムストリング筋の腱移行部(いわゆる筋:すじ)に強烈な張力(=引っ張られる力)が加わります。

成人で特に身体が硬い(と思っている)人は足を開くだけで、膝の内側から裏側付近が痛烈に痛くなるのはこのためです(>_<)

考え方にも柔軟性を!

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硬ければ膝は自然に曲がる

ハムストリングや内転筋群の膝側はその断面積が非常に小さく(細く)、張力に対して非常に弱いため特に膝を伸ばしての開脚時は酷い痛みを伴うことは当たり前なのです。

(image5:膝裏の筋肉の細さに注目!)。

その張力よって膝の裏~内側付近に大きな引っ張りの痛みが出現し、180度開いて上半身を床に近づければ近づける程この膝裏~内側に加わる張力が大きくなるわけです。

ではなぜこの本の著者のように180度開脚が可能となるのかと言えば、一つには女性、そして普段からそうした動作を頻繁に行っているからです。

女性ホルモンの関係上、女性は男性に比べ柔軟性や関節の可動域が相対的に広く、さらにそうした(180度開脚)行為を習慣化していることが主な理由です。

考えればわかることですが、普段していないことを体は中々受け付けられないわけで、それが習慣となれば身体にはその耐性が備わっているためケガなくしっかりとパフォーマンスを高められるのです。

そういった行為を幼少期から実践していれば、(大人と違って)関節も完成していない状態から始めているのだから、180度開脚が無理なくできるのも合点がいきますね。

自分に合った“動かし方”がある

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オリジナルでけっこう!

人体は37兆2千億個にも及ぶ細胞から成り立っている(イタリアの生物学者エヴァ・ビアンコニ「人体の細胞数の推定」より)そうです。

細胞ひとつひとつも感じ方はそれぞれ違うのでしょうから(あくまで比喩的な感覚として)、様々な動きをとり入れて細胞ひとつひとつを活性化してあげることが必要なのではないでしょうか。

自分にとっての運動効果であるべき!

メディアはいつものように180度開脚が万能かの如く煽りまくっていますが、目的と手段を間違えているかのような運動方法を実践することが果して良いのかどうかは大いに疑問です。

ダイエット・冷え症/浮腫み・腰痛改善等数々の効果があるように謳っていますが、他の方法でも同じような効果はでるかもしれません(もちろんでないかもしれません・・・)。

一方でやってみなくては解らない!ともいえますから、「180度開脚」チャレンジしたけどできなかった!ということもある意味あなたにとっての収穫でしょう。

試行錯誤を繰り返しながら、でも腹八分目程度(痛くならないくらい)で体の反応をみつつ、最終的にあなた自身にとって本格的に取り組むべきかどうかを判断すべきでしょう。

外野から観た「180度開脚」の真の狙い

我々は日常生活で股関節を曲げる(屈曲)ことは頻繁に行いますが、それ以外の動き(外転・内転・伸展・回旋etc)はほとんどすることがありません。

「180度開脚ストレッチ」の真実は日常的には曲げることがほとんどの股関節動作に、『開く(外転)・捻じる(外旋)・広げる(伸展)』という滅多に使わない動きを、結果として受動的にでも(必然的にしてほしかったが)入れたことは賞賛に値します。

肩関節程の可動域はないものの、股関節も【球】関節である以上全方向へある一定以上動くわけで、それを疎かにすれば痛みや不具合といったいわゆる錆びつきが加齢に伴って起こるのは当然です。

そうした開脚動作の真実とその仕組みがわかることで、180度開脚の意味合いはさらに深いものになり、実践することの面白さはさらに高まるはずです!(^^)!

まとめ

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目的によって手段は千差万別!

沢山の関連書籍が出回りネット等でも依然として人気の「180度開脚ストレッチ」について、その真実と捉え方をトレーナー目線で探りました。

普段慣れない人はこの姿勢だけでもかなり辛いことは事実であり、体の反応を無視した場合の結果はあまり良いとはいえません(専門家諸氏からはクレームが来ているわけですから)。

目的と手段をごちゃまぜにしているその内容からすれば、その書籍自体有益とは思えませんが、売れるためのノウハウを詰め込んだ内容は評価できるでしょう。

また日常ではほとんどない他3方向の股関節動作を “結果的に” とり入れることになったことで、180度開脚はできずともその行為自体には意味があると感じました。

受け取る側は書籍の内容だけでなく、普段とは違った動きを体感できるという付加価値に目を向けられるなら、ハードカバーの価格としては高くないのかもしれませんね(^_^)

TM鈴木

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